みらい福岡紹介

	三角　議員の質問と答弁
	○36番（三角公仁隆）登壇　私は、みらい福岡市議団を代表して、不登校児童生徒に対する支援策について、福岡市の防災・危機管理について、以上２点について質問いたします。　まず、不登校児童生徒に対する支援策についてお伺いいたします。　私は、議員になってから、毎年のように不登校児童生徒に対する支援策について取り組んでまいりました。私は、一生の中で小中学校時代におけるたくさんの体験はかけがえないもので、人生を振り返ったときに楽しく思い起こされるものだと思っております。そんな思い出がない子どもたちに将来なってほしくありません。進路の保障と夢や希望の実現に向けて、未来を担う子どもたちを育てることは大事な社会の財産と考えております。　そこで、まず過去３年間の学校種別の不登校児童生徒数の推移についてお尋ねします。　次に、不登校児童生徒の欠席状況ですが、100日以上の欠席者を総数から見た割合と学年別人数はどのようになっているのか、お尋ねします。　また、190日以上の欠席者についても同様にお尋ねいたします。　さらに、家庭に引きこもり、外部との接触を絶ち、教員や関係機関の職員とも会えない状態の不登校児童生徒数はどのようになっているのか、お尋ねいたします。　また、保健室や職員室、相談室などの別室登校の人数と別室登校している学校数はどのようになっているのか、お尋ねいたします。　さらに、20年度より試行的に小学校にスクールカウンセラーの配置をされておりますが、その後の検討を踏まえ、小学校におけるスクールカウンセラーの配置はどのようになっているのか、お尋ねいたします。　最近の子どもたちは、コミュニケーション力が低下し、よりよい関係づくりが苦手な傾向にあると思います。以前より本市においても、上手な人間関係を築くコツや、どうすればよりよい行動がとれるか方法を考えたりするソーシャルスキルトレーニングや、集団活動の中で自分の長所を発見させたり集団の親密度を高めたりするために、活動と振り返りを通して他者理解、自己理解を深め、自己肯定感や自尊感情を高め、集団の質を高める構成的グループエンカウンターという手法を取り入れていると聞いておりましたが、現状はどのようになっているのでしょうか。取り組みをしている学校はどのくらいあるのか、お尋ねします。　また、やる気のあるクラスをつくるアンケート、居心地のよいクラスにするためのアンケートという二つの心理検査から構成されるハイパーＱＵテストを実施しているとお聞きしましたが、その目的は何でしょうか。何年からの取り組みで、調査校の抽出方法はどのようにされているのか、また実施学校数をお尋ねいたします。　次に、福岡市の防災・危機管理についてお伺いいたします。　このたびの東日本の大震災は想像を絶する被害となり、改めて自然の恐ろしさと、いざというときの防災体制や危機管理について考えさせられました。私どもみらい福岡市議団においても、６月の初めに仙台市へボランティア活動に参加いたしました。報道で何度となく見た光景ではありましたが、実際にこの目で見た光景は声も出ないほどで、まち全体が何もない瓦れきの山と化していました。私の目に焼きついたものは、言葉では言いあらわすこともできず、改めて被害の大きさを実感いたしたところです。私は、ある老夫婦の農家へボランティア作業として瓦れきの片づけと泥かき作業を10名のチームで活動してまいりました。御夫婦は、津波が来たとき、たまたま２階にいて助かったそうですが、津波による塩の被害で作物がつくれないと嘆いておられました。私もなれない作業で、気持ちは強かったんですが、腰が弱かったせいか、いまだに腰が痛いのですが、もう少し場所が近ければ毎週でも行きたいという思いに駆られました。　そこで、今回の東日本大震災を踏まえ、今後の防災体制の見直しをかんがみたときに、本市における防災体制の現状はどのようになっているのか、お伺いします。　さて、今回の震災では、津波直後に大規模な火災も発生しています。３月11日の地震発生直後に主な被災県を除く全国44都道府県や各自治体の消防本部から消防職員が緊急消防援助隊として各被災地に出動し、消火、救助、救急活動に従事しました。これは、平成15年の緊急消防援助隊の法制化以来、初めての出動と聞いております。６月６日までの88日間で延べ派遣人員10万4,093名、延べ派遣部隊総数２万7,544隊、１日の最大時派遣人員6,099人、派遣部隊1,558隊で、倒壊した家屋などからは4,614人も救助、救出したということです。このように、災害が起きたときの消防の活動は大変重要だと考えます。　そこで、本市における消防局の体制についてお伺いいたします。　消防署及び出張所の数や消防職員の数はどのようになっているのか。また、平成22年中の119番の受け付け件数や火災件数はどのようになっているのか、お尋ねいたします。　以上で１問目を終わり、２問目以降は自席にて質問いたします。　 ○議長（森　英鷹）　酒井教育長。 ○教育長（酒井龍彦）　不登校児童生徒に対する支援策についての御質問にお答えいたします。　まず、不登校児童生徒数の推移についてですが、小学校は、平成20年度201人、21年度151人、22年度120人で81人の減少となっております。中学校は、平成20年度1,063人、21年度974人、22年度862人で201人の減少となっております。　次に、平成22年度に年間100日以上欠席をした児童生徒の割合につきましては、小学校、先ほどの120人中76人で63.3％、中学校、862人中511人で59.2％となっております。学年別人数につきましては、小学校１年生が１人、２年生３人、３年生５人、４年生９人、５年生27人、６年生31人でございます。中学校は、１年生129人、２年生173人、３年生209人となっております。　次に、年間190日以上欠席した児童生徒の割合につきましては、小学校が120人中12人で10％、中学校が862人中72人で8.3％となっております。学年別人数につきましては、小学校は、１年生はおりません、２年生、３年生、４年生は１人ずつ、５年生４人、６年生５人、そして中学校は、１年生９人、２年生39人、３年生24人となっております。　次に、家庭に引きこもり、教員や関係機関の職員が本人と会えない児童生徒数につきましては、小学校１人、中学校２人、合計３人となっております。　次に、保健室などの別室に登校している児童生徒数につきましては、小学校41人、中学校201人、合計242人となっております。学校数につきましては、小学校32校、中学校49校、合計81校となっております。　次に、小学校におけるスクールカウンセラーにつきましては、中学校に配置したスクールカウンセラーを小学校からの要請に応じて派遣する拠点校方式をとっております。また、これまでの試行を経て、平成23年度は小中連携を図る観点から、不登校児童数の多い31校の小学校に、要請派遣とは別に月１回程度、定期的に派遣をしているところでございます。　次に、構成的グループエンカウンターを取り入れた効果につきましては、コミュニケーション力を高め、ルールを尊重する態度が身につくなど、学級集団の質が向上し、学習態度の向上につながっております。取り組みを行っております学校数につきましては、小学校が114校、中学校が58校、合計172校と多くの学校で取り入れられております。　次に、ハイパーＱＵテストの実施の目的につきましては、生徒の学校生活における満足度や承認度を分析、活用することにより、不登校を未然に防止することでございます。開始年度につきましては、福岡市の不登校ひきこもり対策支援事業の一環として、平成21年度より実施をしております。抽出方法と実施学校数につきましては、平成23年度は不登校対応教員配置校24校の中学校１年生を対象としております。以上でございます。　 ○議長（森　英鷹）　阿部市民局長。 ○市民局長（阿部　亨）　福岡市の防災・危機管理についてお答えをいたします。　防災体制の現状でございますが、大雨や地震などの際に総合的な災害対策を必要とする災害の発生が予想される場合は、市長を本部長または区長を区本部長とする福岡市災害対策本部を設置することといたしております。配備計画は、災害対応の状況に応じまして、水防に関する配備が第１から第５配備まで、また地震の場合は第１から第３配備までとし、段階的な体制といたしております。本庁、区役所、消防局を合わせました配備人員は全体で8,878人でございます。なお、災害発生時には、福岡市防災会議のメンバーであります自衛隊、県警察を初め、電気、ガス、交通事業者などと連携を図りながら対応することとしており、災害対策に関する協議を行うための連絡会議を設けております。以上でございます。　 ○議長（森　英鷹）　谷口消防局長。 ○消防局長（谷口芳満）　消防局の体制についてお答えいたします。　福岡市内には７カ所の消防署と24カ所の出張所を設置しており、消防職員数は平成23年４月１日現在で1,027人で、消防職員１人当たりが受け持つ人口は政令指定都市の中で最も多い約1,400人となっております。また、平成22年中の119番受け付け件数は９万1,306件で火災件数は378件となっております。以上です。　 ○議長（森　英鷹）　三角公仁隆議員。 ○36番（三角公仁隆）　まず、不登校児童生徒に関する支援策についてですが、取り組みの成果として不登校児童生徒数が減少傾向にあることは評価いたします。しかしながら、100日以上は、つまり半年期間以上は学校に行けてないことであり、小中合わせた不登校児童生徒数120名のうち小学校全体で76名もおります。不登校児童生徒数の約６割を占め、また190日以上は、つまり一度も学校に行けていないことに匹敵する日数で、小学校においては不登校児童数の10％を占め、中学校においては先ほど答弁にありましたように８％を占めております。小学校は、読み書き計算やさまざまな生活体験を学ぶところであり、生きていく力をはぐくむ観点から見ても心が痛み、何とかせないかんという思いになります。　そこで、このような重篤の子どもたちにはどのような対応をしているのか。また、特に家庭との連絡がとりにくいケースについてはどのように対応しているのか、お尋ねいたします。　福岡市が行った不登校に関する意識調査で、小学校のときから不登校になる原因があったと答えた先生は80％以上でした。また、国立教育政策研究所生徒指導研究センターの調査報告によると、中学校での不登校生徒数は、小学校時の不登校や不登校傾向に関与しており、小学校時にさかのぼって原因を考える必要があるとされています。つまり、不登校を未然に防ぐ取り組みが大変重要だと言えると思います。　そこで、未然に防ぐ取り組みはどのようにされているのか、不登校対応教員が配置されていない学校では、担任任せではなく組織的なチーム支援が大切かと思いますが、校内支援体制はどのようになっているのか、あわせてお尋ねいたします。　また、小中連携した個人サポートブックをどのように活用されているのか、お尋ねします。　さらに、ハイパーＱＵテストでは、どのような効果や結果が出たのか、お尋ねいたします。　私は、不登校を未然に防止するための取り組みとして、コミュニケーション学習に力を入れている博多区の千代中学校と東区の若宮小学校を訪問しました。千代中学校は１小１中の小規模校です。そのため、９年間以上の固定化されやすい人間関係の中で育ってきたため、コミュニケーション力の低下などが要因となり、望ましい人間関係づくりができていませんでした。そこで、生活規律の習得と人間関係づくりの融合を目指し取り組んだことで、気持ちよく生活できるためのマナー、ルールが定着しております。この日は、４、５名のグループづくりをした後、二つの絵を題材に、自分の見てきた絵をグループの他者に伝え、２枚の絵の違いをみんなで見つけていくというゲーム形式で、最後にそれぞれの役割や言動などを認め合い、みんなで協力してできたことを確認する授業でした。自分のよいところを仲間から言われることにより自信がつくし、伝える力も身につくと感じました。この取り組みにより、生徒も学校全体も変わり、学力の向上につながってきたそうです。私が見た感じ、とにかく落ちついた学習態度に感心いたしました。　若宮小学校では、６年生の道徳の時間の人間関係づくり学習を参観いたしました。自己への気づき、他者への気づきを学ぶことをねらいとしており、友達から書いてもらった自分のいいところに気づき、自信が持てるようになったと発表しておりました。児童の手の上げ方や人の話を聞く姿勢はすばらしく、この取り組みを始めて子どもたちが変わってきたそうです。これらの取り組みは、どんな時間でもでき、社会性を伸ばし、人間関係づくりに効果があり、不登校を生まないための予防、開発的な支援ができるのではないかと考えます。　そのためには、教師のスキルアップのための研修や、横浜市の社会的スキルプログラムのように本市独自のすぐに使えるプログラムの検討を要望いたしておきます。　また、小学校におけるスクールカウンセラーや、家庭環境の改善により不登校児童生徒数の減少に効果があったスクールソーシャルワーカーの増員を引き続き要望いたしておきます。　次に、福岡市の防災体制・危機管理ですが、地震が起きた場合、その震度に応じた体制や対策が立てられていると思いますが、具体的なマニュアルはあるのでしょうか、内容を含めてお尋ねいたします。　また、地域では、区役所や消防局などと連携して自主防災組織をつくっていますが、その役割と現状についてお尋ねします。　先ほどの答弁を聞いて、消防の役割や職務内容を考えると、まだまだ十分な人的配置とは言えないと思います。実際、1,000人以上の職員がいますが、平日のこの時間、実戦配備されているのは250名程度と聞いております。まだまだ人的配置は十分でないと考えます。地域には消防団という組織があり、消防団は本業を持ちながら、自分たちのまちは自分たちで守るという郷土愛護の精神に基づいて組織されています。私も長きにわたり消防団員として活動してきました。消防団員は、消防、防災に関する知識や技術を習得し、火災発生時における消火活動、災害発生時における救助、救出活動、警戒巡視、避難誘導、災害防御活動などに従事し、地域住民の生命、財産を守るために昼夜を問わず活動しています。また、平常時においても、訓練のほか、応急手当ての普及指導、防火指導、特別警戒、広報活動に従事し、地域における消防力、防災力の向上や地域コミュニティの維持、振興においても重要な役割を担っています。特に大規模災害においては、地域とのつながりが深く、地域の各種事情に精通している強みがあると私は考えます。その一例として、阪神・淡路大震災では、兵庫県淡路市にある富島集落の建物のうち約８割が全半壊したという甚大な被害でしたが、すべての倒壊建築物から生存者を救出し、行方不明者、負傷者を含むすべての確認作業が地震当日の夕方には終了したそうです。その原動力となったのが消防団だったそうです。　ほかにも、新潟・福島豪雨災害の折には、取り残された住民の救助活動を行い、その後も土地勘を生かし、応援に来た緊急消防援助隊の現地コーディネーター役としても活躍しました。もちろん今回の東日本大震災でも同様に活躍しております。防災のかなめは地域であり、災害の規模によっては、技術や機材だけではなく、人海戦術をとらなければならない場合が多々あります。これらに共通するのは、日ごろから地域に深く溶け込み、日々の活動によって消防団員が地域住民の寝ていた位置までも推測でき、この情報をもとに迅速な救助活動を行うことができた点です。消防団と地域住民の日ごろからの信頼関係が被害を最小限に食いとめる要因になったと私は考えます。つい私は、消防といえば特別の思いもあり、熱くなってしまいがちです。　そこでお伺いします。最近は、地域社会の帰属意識の希薄化、若年層の減少、サラリーマン団員の割合がふえ、全国的には消防団員の減少が課題と聞いておりますが、本市においての消防団の分団数、定数、実際の人員数はどのようになっているのか、お尋ねします。　また、職種についてはどのような傾向があるのでしょうか。平成22年中における出動回数についてもお尋ねします。　また、消防団と消防署との連携は大切かと考えますが、どのようにされているのか、お尋ねいたします。　以上で２問目を終わります。　 ○議長（森　英鷹）　酒井教育長。 ○教育長（酒井龍彦）　不登校児童生徒に対する支援策についての御質問にお答えいたします。　まず、特に欠席日数が多い子どもたちへの対応についてでございますが、学校全体で対応策を検討し、関係機関との連携や複数の教員で家庭訪問を行うなど、学校全体で組織的な取り組みを行っております。家庭との連絡がとりにくいケースにつきましては、民生委員、主任児童委員あるいは区役所の担当課と情報交換をしながら実情を把握し、協力して対応しております。また、スクールソーシャルワーカーが配置されている学校につきましては、教育と福祉の観点から、関係機関と連携をとりながら家庭訪問を実施し、支援をしております。　次に、不登校を未然に防ぐ取り組みにつきましては、小学校、中学校ともに欠席が続いた場合には、日を置かずに電話連絡や家庭訪問をするようにしております。また、中学校におきましては、全生徒を対象に年３回程度のアンケートを行い、これをもとに教育相談を実施しております。不登校対応教員が配置されていない学校の校内支援体制につきましては、毎週、管理職、養護教諭、生徒指導担当者、スクールカウンセラーを中心として情報を共有し、支援方法の検討をするなど、学校全体で支援できる体制をつくり対応しております。　次に、小中連携した個人サポートブックにつきましては、平成21年10月より不登校児童生徒支援記録、すこやかを作成し、上級学年や中学校に引き継ぎをしております。また、各学校において、すこやかに基づいてそれぞれの不登校の子どもに応じた個別の支援計画を立てるなど、不登校の未然防止や解消のための手だてとして活用しているところでございます。　次に、ハイパーＱＵテストにつきましては、テストの実施結果を分析することにより、学級全体の状況や生徒一人一人の課題を把握することができ、支援が必要な児童生徒に適切に対応することができております。さらに、不登校対応教員配置による取り組みなどと相まって、不登校児童生徒の減少につながったものと考えております。以上でございます。　 ○議長（森　英鷹）　阿部市民局長。 ○市民局長（阿部　亨）　福岡市の防災・危機管理についてお答えをいたします。　地震の震度に応じた具体的なマニュアルや内容につきましては、震度や津波注意報、警報に応じて計画を定めております。まず、福岡市区域内で震度４の地震が発生した場合には、直ちに福岡市災害対策本部を設置し、被害状況の把握など、情報収集に当たります。これが地震第１配備で、配備人員は全体で401人でございます。　次に、福岡県日本海沿岸に津波警報などが発表された場合や被害が拡大するおそれがあるという場合には、情報収集に加え、避難所開設など、具体的な応急活動を行うため、地震第２配備体制をとります。配備人員は全体で2,253人でございます。さらに、震度５弱以上の地震が発生した場合には、非常体制とし、全職員及び消防団員が自主参集して災害対策全般に当たります。これが地震第３配備で、配備人員は全体で8,878人でございます。なお、震度５弱以上の地震が発生した場合には、自宅から徒歩、自転車、バイクを活用し、30分以内に勤務場所や最寄りの小学校、公民館などの避難所に直接参集して災害対応業務に従事する職員約1,500人を震災時緊急対応職員としてあらかじめ指定をしておりまして、迅速かつ円滑な災害対応を図ることといたしております。これらの職員には、毎年１月に参集訓練を実施いたしております。　次に、自主防災組織の役割と現状についてでございますが、役割につきましては、自分たちの地域は自分たちで守るという地域住民の共助の精神を基本として結成されておりまして、組織的な地域防災活動を担うものでございます。現状につきましては、平成22年度末において149校区・地区中146校区・地区で結成をされており、結成率は98％となっております。また、活動状況につきましては、平常時の防災訓練の実施を初め、土のうづくりや危険箇所への土のうの配備など、事前の災害防止活動も行われており、災害発生時には初期消火や負傷者の救助などの初動対応に当たっておられます。以上でございます。　 ○議長（森　英鷹）　谷口消防局長。 ○消防局長（谷口芳満）　福岡市の消防団の分団数などについてお答えいたします。　消防団は７団と64分団があり、団員の定数は2,602名となっております。また、平成23年６月１日現在で2,457名が在籍いたしております。　次に、職種についての傾向でございますが、全国的には約70％がサラリーマン団員という状況の中、本市におきましては、自営業者が53.3％、サラリーマンが46.7％となっており、さほど団員のサラリーマン化は進んでいないものであります。　次に、平成22年中の出動回数につきましては、総出動回数は1,894回で、その内訳は災害出動が461回、訓練出動が1,145回、警戒出動が288回となっております。　次に、消防団と消防署の連携についてでございますが、火災現場での活動はもちろんのこと、水防・消防団とレスキュー隊員による水難活動あるいは離島における地元消防団と消防ヘリによる救急搬送活動など、あらゆる災害現場で円滑な連携がなされております。特に火災時に消火栓に位置した消防団の車両から消防署のタンク車に水を中継送水し、さらにそのタンク車から消防職員と消防団員が連携しながら行う放水活動は、一昨年から特に力を入れており、全分団が積極的に合同訓練を行っております。消防局といたしましても、この訓練の成果が火災現場における迅速な消防活動につながっているものと確信しております。また、火災予防週間中の予防広報や救急講習など、日ごろの地道な活動も大変重要であり、今後とも、引き続き連携強化に努めてまいります。以上です。　 ○議長（森　英鷹）　三角公仁隆議員。 ○36番（三角公仁隆）　まず、不登校児童生徒に関する支援策についてですが、文部科学省では教育相談体制の充実を図るために、スクールカウンセラーと子どもと親の相談員の配置を進めています。子どもと親の相談員は、小学校における教育相談体制を充実する視点から配置を進めるもので、児童が悩みや不安を気軽に相談できる相手、話し相手として、また、保護者の相談相手として活躍することが期待されています。そこで、文部科学省が進める家庭の教育力の向上を目的とする新規事業に取り組んでいる東京都教育庁を訪問いたしました。東京都では、２年前に登校支援員の取り組みで成果を上げ、さらに発展させた事業として、児童生徒の不登校を含む問題行動の解決及び未然防止のため、家庭と子どもの支援員などを学校に配置し、保護者の子育てに対する不安や悩みの解決、不登校や問題行動などを起こす児童生徒の立ち直りや関係機関と連携した生活指導体制の構築を目的としています。事業費の３分の１が国の補助事業ですが、１年目に取り組む学校については東京都が全額負担しているそうです。具体的な内容としては、学校の管理職及び教職員と家庭と子どもの支援員を構成員とした学校と子どもの連絡推進会議を設置、支援が必要な児童生徒やその保護者についての情報交換及び対応を協議します。家庭と子どもの支援員と教員が家庭訪問などを行い、児童生徒やその保護者へアドバイスや情報を提供します。対応が困難なケースには、スーパーバイザーが助言をするシステムとなっております。家庭と子どもの支援員には地域の人材を活用し、民生委員、主任児童委員、保護司、青少年委員、警察官ＯＢ、教員ＯＢ、さらには心理系大学生などにお願いしているそうです。なかなか学校の電話をとってくれない保護者も多く、支援員が保護者の支えとなり、学校とのかけ橋やきっかけをつくってくれることが期待されています。　本市が行った不登校に関する意識調査で、保護者から欠席連絡があったとき、何日連続して欠席したら気になるのか、また家庭訪問を行うかという問いに、教職員の回答の統一は見られませんでした。国立教育政策研究所生徒指導研究センターが、中１不登校の未然防止に取り組むためにの中で、欠席者へのアプローチとして、１日目は電話連絡、２日連続欠席では家庭訪問、３日連続欠席ではチームとして対応するとあり、福岡市の近郊では福岡県や熊本県などで既に実践されています。　このように担任の感覚や判断ではなく、どの学校でも同じ対応ができるようなシステムやマニュアルの検討を要望いたしておきます。　中学１年時の不登校生徒の３分の２は、小学校時に何らかの不登校兆候を示していた、中学校１年生で不登校になっている生徒の半数は、小学校時に不登校相当の経験があったと報告されています。そのために、不登校の実数だけではなく、欠席日数足す保健室登校など足す遅刻、早退日数の２分の１の数が各学年で30日以上が不登校相当、15日以上30日未満が準不登校とし、未然に取り組んだ全国の学校では成果がたくさん見られているようです。先ほどの答弁にありましたように、本市でも別室登校などの児童生徒がたくさんいることがわかりました。今後は、不登校を未然に防止し、不登校ゼロを目指すことこそが教育であり、大切なことだと思います。不登校傾向にある児童生徒までの現状を把握し、取り組まれることを要望いたしておきます。　さらに、ハイパーＱＵテストは、10分、15分でできる不登校の予防やいじめの早期発見などにも効果があるテストです。全国的にも取り組みが広がり、島根県では教育長が不登校問題を重視し、不登校問題やいじめを防ぐために、平成23年度より全小中学校の小学校５年生と中学校２年生でこのハイパーＱＵテストを実施する方針を打ち出しました。本市においても、段階的に実施を進めていただきたいと考えます。いかがでしょうか。　また、小学校での取り組みはまだまだ十分とは言えません。今後は、小中の連携を深め、サポートブックの活用の充実や小学校での校内体制づくりを明確化し、子どもの話や遊び相手、親の悩みや相談に応じる家庭支援員などの地域人材登用の検討を考えていくことが必要だと考えますが、教育長の御所見をお伺いします。　次に、福岡市の防災・危機管理についてですが、消防団員は平成19年から増員傾向にあるようですが、まだまだ定数には届いておりません。大震災においては、現役の消防職員、消防団員も被災することを想定すると、とにかくたくさんの人手が要るのではないでしょうか。そこで、私は先駆的な取り組みをしている東京消防庁を訪問いたしました。国の防災基本計画は、平成７年７月に全面改正され、災害時において重要な役割を果たすボランティア活動が円滑に行われるよう、防災ボランティア活動の環境整備及びボランティアの項目が設けられました。また、災害対策基本法の中で、ボランティアによる防災活動の環境の整備に関する事項の実施に努めなければならないと、法律上、明記されております。東京消防庁では、地震対策を最重要課題に位置づけ、地震被害の軽減と被災者を助けるためのボランティアを災害時支援ボランティアとして登録及び育成制度を導入しております。これは、応急救護活動を中心に、消火活動、救助活動の支援に加えて、震災後の復興期における火災予防活動を含む専門ボランティアで、平成22年12月末日現在、１万7,023人の登録が得られています。特徴としては、震度６弱以上の地震、その他大規模災害の発生直後から管内消防署に自主参集、グループ編成をし、現場活動の支援に当たります。登録要件は、区域内に居住しているかまたは勤務もしくは通学している15歳以上で、普通救命講習、上級救命講習、応急手当普及員講習などの有資格者、日赤救急員の取得者、過去に消防団員、少年消防団員として１年以上の経験者、予防分野の活動については、消防設備士、消防設備点検資格者、危険物取扱者などの火災調査の経験者となっております。登録後も必須の講習や訓練などがあります。リーダーやコーディネーターを希望する者は特別な講習があり、３年ごとに再講習を受講することになっています。また、災害時支援ボランティアに登録している東京消防庁の元職員をボランティアマスターズと位置づけ、消防活動支援に当たっての必要な指導、助言、安全管理を災害時支援ボランティアに対して行い、活動全体のレベルアップを図っています。本市においても、東日本大震災のような想定外の大震災や自然災害が発生したときに、市内全域に甚大な被害をもたらすと考えられますが、現在の体制と人数では対応は困難かと思われます。　本市の消防職員は、先ほども答弁にありましたように、政令市の中でも最も多くの人口を受け持っており、交代勤務や休暇の日数などを考えると、まだまだ人員が足りないのではないかと思いますので、消防職員のさらなる増員を要望しておきます。　最後に、東京都以外にもあるのですが、先ほども申しましたような東京都などのように、専門知識や技術を持ったボランティアやまだまだ現役に負けない消防職員、消防団員ＯＢなどを活用して、震度６弱以上の地震が起きたときに組織的に動ける災害時支援体制の検討をする必要があると考えますが、市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。　 ○議長（森　英鷹）　酒井教育長。 ○教育長（酒井龍彦）　不登校児童生徒に対する支援策についての御質問にお答えいたします。　福岡市では、減少したとはいえ、まだ982人の不登校児童生徒がおり、これをさらに減少させることが喫緊の課題であると考えております。その解決のためには、不登校児童生徒への支援だけではなく、三角議員御指摘のとおり、不登校の兆候に対して早期に対応するなど、未然に防止する取り組みが重要であると考えております。特に小学校における取り組みの充実につきましては、校長を中心として学校全体で関係機関との連携も含めて組織的に取り組む体制づくりを進めていく必要があると考えております。　また、小中学校が連携した支援体制の充実を図り、スクールカウンセラーとの情報の共有やサポートブック、すこやかの活用を行うことで、不登校を未然に防止する取り組みを推進してまいります。なお、ハイパーＱＵテストなどの段階的な実施につきましては、不登校対応教員配置の24校での効果を検証し、検討してまいります。さらに、新しいふくおかの教育計画に掲げます学校、家庭、地域、企業などとともに子どもをはぐくむ観点から、地域の人材を活用するなど、児童や保護者が相談しやすい環境づくりの検討も必要であると考えております。今後とも、不登校児童生徒のさらなる減少に向けて取り組んでまいります。以上でございます。　 ○議長（森　英鷹）　髙島市長。 ○市長（髙島宗一郎）　今回の未曾有の大災害となりました東日本大震災を初めといたしまして、阪神・淡路大震災など、これまでの全国各地における大規模災害が発生した場合の行政の応急活動の状況を見てみますと、三角議員が御指摘のとおり、福岡市においても大災害が発生したときには、現役の消防職員や消防団員だけでは初動の対応が困難な事態もあり得ることが予測されると考えられます。専門的知識や技術を持ったボランティア、そして消防職員や消防団員のＯＢなどを有効活用した災害時の応急活動を支援する体制につきまして、今後、他都市の成果と課題なども確認しながら研究していきたいと考えております。以上です。

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