浜崎 議員の質問と答弁 | ||
◯35番(浜崎太郎)登壇 皆さんおはようございます。爽やかに頑張っていきたいと思います。 私は、みらい福岡市議団を代表し、学生パワーの活用について、放置自転車対策について、元気高齢者と高齢者雇用の促進について、以上3点につきまして質問いたします。 まず、学生パワーの活用についてお尋ねいたします。 福岡市は市内に多くの大学が存在し、多くの学生が学んでおります。これは福岡市の大きな特徴の一つでもあります。また、福岡市の15歳から29歳までの人口の占める割合である若者率は、政令指定都市の中で第1位となっており、これは商業施設の集積などにより、若者を引きつけている面もありますが、大学などの教育機関が多いことも強く影響していると考えられます。 このように、多くの学生や若者が生活していることで福岡市の活気が生まれていると言っても過言ではありません。さらに福岡市で学んだ学生たちは、やがて社会人となり、将来の福岡市を担っていくことになります。福岡市にとって学生は宝であり、財産であるとも言えます。このような福岡市の財産である学生のパワーを、もっと福岡のまちづくりに生かしていくことが必要であると私は思います。しかしながら、確かに若い人は多いのですが、いかにも学生とわかるような人たちが、まちじゅうや地域で活動しているというふうには余り感じられないのです。これは、学生たちが地域の人たちと一緒に活動することや地域とかかわりを持つ機会が少ないからではないかと思います。また、大学生になって初めて福岡市に住み、福岡のことを余り知らない学生も多いのではないでしょうか。地域とかかわりを持つことで地域への愛着が生まれ、地域を大切にしていこう、地域に何か貢献したいというような意識が生まれるのではないでしょうか。せっかく福岡に来てもらったので、もっと学生が地域とかかわって、もっと地域を知ってもらうことが必要だと思います。 そこで、福岡市は学生が多いということですが、人口当たりの学生の割合は他都市と比べてどのようになっていますか、実数は何人なのでしょうか。また、福岡市では大学ネットワークふくおかという組織をつくって活動しているようですが、それはどのような組織で、どのようなことを行っているのか、お尋ねします。 次に、放置自転車対策についてお尋ねいたします。 先ほど伊藤議員からの質問もありましたけれども、今回は使用した後の問題になります。 過去の議会や委員会において、幾度となく質疑応答が行われ、行政と地域の市民グループなどが協力し合って放置自転車対策運動を試みた結果、天神が全国ワースト1位であったころから比べると、劇的な改善をしており、通常で考えれば違法駐輪は撲滅されていてもおかしくないのではと感じています。 しかし、全体でいうと、ほんの一部の自転車利用者なのでしょうか、ルールを守らない方々による行為が非常に目立っていると感じています。私は一度、何でちゃんと駐輪場にとめないのか、若い人に聞いたことがあります。彼は、お金がないからバスや電車に乗らずに自転車で来ている、駐輪代金を払うことはできなくはないが、できればただがいいと、なるほどと納得してはいけませんが、理解はしてしまいました。 ここで写真を数枚見ていただきたいのですが、(パネル表示)こういう写真ですね。ちょっと小さいですね。これはどこの写真かというと、福岡市の南の玄関口、雑餉隈地区のJR南福岡駅前でございます。これだけ点字ブロックの上にとまっていまして、みんなが優しい、みんなに優しいという気持ちがなかなか市民の皆さんにも伝わっていない。このバイクは春日市ナンバーなんですけどね、通じていない。 次の写真がこちらになります。(パネル表示)こういう状態。これはコンビニのお客さんにどさくさ紛れでとめている、ただ長時間ずっととめてある、これも福岡市の南の玄関口、雑餉隈駅前でございます。 それから、じゃ天神のほうはどういう状況なのかといいますと、こちらでございます。(パネル表示)これは両面同じ写真でございますので、こういう状態です。これの場所はどちらかといいますと、こっちが奥のほうがエルガーラですね。こっち左奥のほうが福岡銀行が入っているツインビルのほう、そしてこっち側、手前側がこの福岡市役所。市役所の駐輪場と言っても過言じゃないかなというふうに私は思っていますが、こういう状況です。 私はいつも点字ブロックの上に乗っているやつを手で一生懸命こう斜めにして、せめて点字ブロックの上にはならんようにとやっていますけれども、夕方、これは9月4日午後6時過ぎの写真なんですけど、その横を通っていく、みんなに優しい、みんなが優しい市役所職員の方もたくさんいらっしゃると思うんですけれども、ずっとこういう状況でございます。昼御飯を私食べようと思って出ていって、こんな状態なんで、お昼ごろも。だから、こう斜めにしますけど、また食べて帰ってきたら、私が斜めにした後、とめやすうなって、また上からこう入れとるような状態で、もう本当にどうしようもないという感じなんですね。 実はこっちのほうに有料の駐輪場になっていますけど、これが同じ時間なんですが、(パネル表示)実はこういうふうにあいているんですよね。だから、お金を払えればとめられるんですけど、ちょっとよく見てもらったら、この黒い自転車、実はがちゃんと入れてなくて、その横に入れている状態なんですよね。こういうのが実情だというふうに私は思っています。きのう議会が終わりまして、6時半過ぎなんですけれども、きのうはここもいっぱいでした。違法駐輪ばっかりだったんですけれども、こういうのがもう実態ではないかというふうに思っています。 先日、千葉市に視察に行きましたが、千葉駅前の歩道に設置してある駐輪場は、最初の2時間は無料、その後は1時間10円でした。とにかく放置自転車をなくすための値段設定だと感じました。 そこで、これまで放置自転車対策として、どのような取り組みを行われてきたのか、お尋ねいたします。 次に、元気高齢者と高齢者雇用の促進についてお尋ねします。 地元の老人クラブのペタンク大会にお邪魔しているとき、ある女性からこう言われました。「私たちはこうやって家を出る機会があることがうれしいのよ。みんなと一緒にいることが大切なの。できればもっと家を出る機会がふえればいいから、もっとたくさんつくってね、議員さん」、この言葉を聞いたとき、地域の皆さんの活動が高齢者の方々にいかに大切なのかということを改めて再確認させていただきました。 このように高齢者への活動の場の提供は、基本的には各自治協議会ごとに進められていると思いますが、福岡市全体及び校区単位の高齢化の現状及び今後の見込みについてお尋ねします。また、このような校区単位での高齢化の状況についてはどのようにして地域にお伝えしているのか、お尋ねいたします。 現在、日本は御承知のとおり、超高齢社会であり、世間では多くの統計が発表されていますが、その中でも昨日もありましたが、特に高齢単身者世帯の増加を顕著に確認することができます。平成24年から始まった第5期福岡市高齢者保健福祉計画では多くの施策が打ち出されました。その計画の基本理念は、高齢者一人一人が生きがいを持ち、尊厳を保ちながら住みなれた地域で自立した生活を安心して続けることができる地域社会の形成となっています。ということは、福岡市はこのような地域社会の形成に全力で取り組まなければなりません。現在、介護保険料を納めている方の中で介護サービスを受けている人の割合は約15%と言われています。残りの85%の方々は介護保険料を支払いながら介護サービスを利用していない元気高齢者なのです。今回、私はどちらかというと法の整備で左右される介護保険事業は置いといて、先ほどの高齢者保健福祉計画の中の4つの取り組みの視点のうちから元気高齢者を対象とした施策である、健康でいきいきとした豊かなシニアライフの実現についてお尋ねをいたします。 まず、その中の社会参加活動への支援について、その主な活動の場として老人クラブがあります。近年、老人クラブの会員数は減少していると聞いています。その減少数と減少理由についてお尋ねをいたします。 また、家を出るという行為がとても大切であるとさきに述べましたが、その行き先として老人福祉センターの利用者が年々増加していると感じています。こんなにニーズが高まっているにもかかわらず、老人福祉センターは各区に1カ所しか設置されていません。また、団塊の世代が高齢化を迎える中、このような呼び方が適切なのかはわかりませんが、戦後生まれの高齢者、ビートルズ世代の高齢者のニーズを酌み取った、利用したくなるような高齢者施設の充実が今求められていると思うのですが、福岡市として今後、新たな老人福祉センター設置は考えないのか、お尋ねします。 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。 ◯経済観光文化局長(永渕英洋) 学生パワーの活用についての御質問にお答えします。 まず、福岡市内の学生数についてでございますが、平成24年5月1日現在の人口1,000人当たりの4年制大学の大学生数の割合は、政令市中、京都市に次いで第2位で、実数は7万2,360人でございます。これに加えて、短大、専修学校、各種学校を含めた学生総数で申しますと10万9,208人で、こちらも政令市中、京都市に次いで第2位となっております。 次に、大学ネットワークふくおかについてでございますが、その構成につきましては、福岡都市圏に立地する4年制大学20校、福岡商工会議所、福岡市であり、大学や学生の集積という特徴を生かしながら、大学のまち福岡の推進を図るため、さまざまな取り組みを行っているところでございます。 具体的な活動内容といたしましては、ホームページ等を活用した情報発信、地元企業の見学会などの学生の就職活動支援、地域で社会活動を行っている学生を表彰する学生活動発表会、ビジネスプランの実践を行う大学生の支援を行うビジネスチャレンジ事業などを行っております。以上でございます。 ◯道路下水道局長(中野計雄) 放置自転車対策の取り組みについてお答えいたします。 放置自転車対策として、駐輪場の整備、モラル・マナーの啓発、放置自転車の撤去の3項目を柱に自転車の利用環境の改善や適正利用の仕組みづくりに取り組んでいるところであります。これらの対策のうち、駐輪場利用促進策として特に放置自転車が多い都心や副都心部におきましては、民間を含めた施設型の駐輪場で短時間利用の無料化を実施しているところであります。さらに、天神地区におきましては、平成23年度から警固公園の地下にある市営天神駐輪場の営業時間を24時間とし、利用料金を1日100円から50円とするなど、路上駐輪場の利用者を市営天神駐輪場へ誘導する社会実験を行った結果、駐輪場の利用向上や放置自転車の削減に一定の効果があったことから、平成25年4月1日より本格実施したところでございます。以上でございます。 ◯保健福祉局長(中島淳一郎) 元気高齢者と高齢者雇用の促進についてお答えします。 まず、福岡市全体の高齢化の現状につきましては、平成25年8月末現在、65歳以上の高齢者人口が約27万5,000人、高齢化率が18.7%となっております。また、校区単位の高齢化の現状につきましては、福岡市には現在145の小学校区がございますが、平成25年6月末現在、高齢者数については東区の美和台校区が最も多く3,752人、西区の小呂校区が最も少なく42人、また高齢化率につきましては、早良区の曲渕校区が最も高く43.2%、東区の照葉校区が最も低く4.0%となっております。各校区の地理的特性や住宅の状況の違いなどにより、状況はさまざまであります。 一方、今後の高齢化の見込みにつきましては、福岡市の推計では平成37年には65歳以上の高齢者人口が約39万5,000人、高齢化率24.8%となり、ほぼ4人に1人が高齢者になるものと予測しております。 次に、校区単位の高齢化の状況をどのように地域に伝えているのかとのお尋ねでございますが、校区ごとに民生委員や自治協議会などの校区役員を対象に毎年開催する保健福祉事業懇談会等において、高齢者数、高齢化率、要介護認定者数等についてお伝えしているところでございます。 次に、福岡市の老人クラブの数と会員数につきましては、平成22年度は906クラブ、4万7,133人、平成23年度は887クラブ、4万5,196人、平成24年度は882クラブ、4万4,573人であり、クラブ数、会員数とも毎年減少しております。 また、老人クラブは60歳以上を対象としておりますが、その会員数の減少理由につきましては、65歳への定年延長により仕事を続ける高齢者がふえたことなどにより、60歳代の加入者が大幅に減ったことが上げられます。また、高齢者の価値観やライフスタイルが多様化し、老人クラブ以外での活動の場、社会参加の場が広がったことも要因の一つではないかと考えております。 最後に、今後、新たな老人福祉センターを設置する考えはないかとのお尋ねでございますが、福岡市では高齢者が健康で明るい生活を営むために各種の相談に応じるとともに、健康の増進、教養の向上及びレクリエーション等の便宜を総合的に提供するため、各区に1カ所ずつ老人福祉センターを設置しております。新たな老人福祉センターにつきましては、現時点では設置する予定はございませんが、今後、高齢者人口の大幅な増加が見込まれる中、これらの高齢者の生きがい対策としてどのような施策が求められているのか、老人福祉センターのあり方も含め、幅広く検討していく必要があるものと考えております。以上でございます。 ◯35番(浜崎太郎) まず、学生パワーの活用についてですが、学生数が政令市で第2位、11万人もの学生がいるという実感を私たちは持っているでしょうか。大学ネットワークふくおかでいろいろと取り組んでいることはわかりましたが、私が申し上げたいのは、地域全体で学生を生かし、学生を育てていくという意識づくりがもっと必要ではないかということです。 ここで金沢市の例を挙げたいと思います。金沢市は、古く加賀藩の藩校を源流とした金沢医学館や旧制第四高等学校などが開学し、以降、数多くの高等教育機関を要する学術文化都市として発展をしてきています。このような背景を踏まえ、地域社会が可能性豊かな学生を育み、学生と市民との相互の交流や、学生と金沢のまちとの関係を深めながら、学生のまちとして個性と魅力をさらに磨き高めていくことで、健全で活力に満ちた地域社会を実現し、将来にわたり希望と活力に満ちた魅力あふれるまちとするために、金沢市における学生のまちの推進に関する条例というものが平成22年に制定されました。この基本理念として、学生を育む社会的気運の醸成、学生の自主的な活動を促進、相互の理解と連携を掲げておられます。 具体的な取り組みとして、サロンや会議室、ホール等を備えた金沢学生のまち市民交流館を開設し、学生の活動の場を提供するとともに、学生活動の相談を受けるアドバイザーを配置しています。また、協働のまちづくりチャレンジ事業として、学生団体から提案されたまちづくりの企画を審査の上、支援しておられます。そのほか、まちなか学生まつりの開催や北陸ならではの学生雪かきボランティアの支援など数々の取り組みを行い、まち全体で学生を育てようとしておられます。 そこで、福岡市は大学ネットワークふくおかでの取り組み以外にもさまざまな事業で学生を活用していると思いますが、特に地域社会で取り組んでいるものはどのようなものがあるのか、お尋ねいたします。 また、福岡市が活力あるまちであり続けるためには、地域を担っていく人材だけでなく、グローバルに活躍する人材の育成も大切です。例えば、福岡大学ではアジア展開を考えている福岡や九州の企業と協力をして、福岡に留学をしている留学生と一緒に海外現地に赴き、調査を行い、具体的な進出プランを提案するという取り組みを行っており、実際に海外での販売が決まったり、学生がその企業に就職したりしているとお聞きしています。グローバル化が進む中、世界に向かってチャレンジしていく人材が必要と考えます。そのような学生の育成に関して福岡市はどのように取り組んでいるのか、お尋ねいたします。 次に、放置自転車対策についてです。 福岡市は、高島市長が新たな成長戦略としてMICEの誘致に全力で取り組んでいると思います。とてもきれいなまちであると評価も、ぜひ受けていきたいと考えます。しかしながら、先ほどの写真の状態では余り見せられたものではないと感じています。 福岡市は歩道の側面に設置してある駐輪場が多くあり、目的地から近いので利便性からよく満車状態であることを目にします。先ほどの駐輪場ですが、ここはいつも満車状態でとめられないからか、それともどさくさ紛れを利用してか、違法駐輪がとてもひどい状態です。平成24年度の決算特別委員会の川辺議員の質問に対して高島市長はタワー型機械式駐輪場も視野に入れ、駐輪場のあり方は機能、コストだけではなく観光、景観との調和、ユニバーサルデザインの観点からも使いやすさやデザインにも検討が必要と答えられています。 そこでお尋ねですが、路上駐輪場の取り扱いも含め、今後の放置自転車対策についてどのように考えているのかお尋ねして、この質問は終わります。 次に、元気高齢者と高齢者雇用の促進についてです。 老人クラブの会長さんから、補助金の申請書を書くのに我々の年ではとても手間がかかるんだよ。どうにかしてくれないかなと困ったように言われたことがあります。また、使い道にも厳しい要件があると聞いています。まあ当然公金ですからとも思いますが、考え方を変えれば、ほとんどの老人クラブは自治協議会の下部組織になっていて、不正に使用されるようなことはまずあり得ないと感じています。また、役所の担当者も提出される多くの書類を各団体ごとにチェックしなければならないことでしょう。いっそのことやりきりにしてみてはいかがかと思いますが、どうでしょうか。これからまだまだ増加する高齢化ですから考えられるべきではないでしょうか、御所見をお尋ねします。 老人クラブの活動やみんなで外に出てスポーツをしたり、町内会の役になって行事に参加するなど地域貢献することで元気高齢者を継続するきっかけとなることが非常に大切であると考えます。また、世間では退職年齢の増加など、高齢者の労働力にも非常に期待がかかっています。生産労働人口が減少していく中、高齢者の力に期待し、また高齢者も働くことで元気を保てるのではないかと感じます。年間8億円売り上げる、おばあちゃんたちのつくるおやきで有名な長野県は、高齢者の就労率が日本で一番高いが、元気だからか1人当たりの老人医療費は一番少ないとなっています。 お尋ねしますが、現在、全国的では高齢者の就労は進んでいるのか、また福岡市においてはどうなのか、就労率などをお教えください。 高齢者の就労と言いますが、実際に労働基準法を遵守して高齢者をたくさん雇い入れる企業が存在するのかとても心配します。賃金は最低賃金となるのでしょう。そうなると、企業側は若年層の雇用を優先するのではないでしょうか。本当に高齢者の就労を進めていくのであれば、おやきや葉っぱビジネスなどの成功事例は置いといて、有償ボランティアで働くことができれば好ましいのではないか。リタイヤして退職金を得て、金銭的な問題には直面していない立場で社会貢献として再就職する仕組みづくりができれば会社側も雇用される側も安定するのではないでしょうか。 そこで、福岡市で独自の高齢者有償ボランティア制度など高齢者が能力を発揮できる仕組みをつくり出してはどうか、お尋ねいたしまして、2問目を終わります。 ◯経済観光文化局長(永渕英洋) 学生パワーの活用についての御質問にお答えいたします。 まず、学生の活用に地域全体で取り組んでいる主なものといたしましては、東区においては地域、大学、行政で組織される東区大学・地域まちづくり委員会を設置し、学生の活力を生かして地域住民とともに取り組むまちづくり活動を区役所が支援しております。また、城南区では、行政、地域と大学、大学生の交流や連携を促進しており、三者が共働するふれあい城南フェスティバルなどを実施しているほか、校区での防災、防犯、食育関連事業などに大学生がかかわっております。また、西区では地域交流を目的に地域、大学、行政が共同で伊都祭を開催しているなど、学生と地域の方々とが協力してさまざまな事業を展開しております。 次に、世界に向かってチャレンジしていく人材、特に学生の育成に関しましては、大学ネットワークふくおかで行っているビジネスチャレンジ事業において、学生グループの活動を支援しております。具体的には、学生がデザインした博多人形を東京で展示、販売し、そのマーケティング結果をもとに今後の新しい商品開発に取り組んだり、家具の配置を3Dでシミュレーションできるホームページを作成し、家具のオンラインショップ販売による起業を目指したりなど、チャレンジ精神あふれる取り組みが進められております。 また、ゲームなどのコンテンツ分野で活躍する若い起業家の発掘、育成を図るため、起業家教育や関係者のネットワーク構築、プロモーション等を実施するスタートアップ・サポーターズを設立するなど、みずから考え、新しいことにチャレンジしていく人材の育成に取り組んでいるところでございます。以上でございます。 ◯道路下水道局長(中野計雄) 今後の放置自転車対策についてお答えいたします。 まず、路上駐輪場につきましては、都心部への自転車の乗り入れが急増し、歩道上に多くの自転車が放置され、歩行者の通行の妨げとなったことから、やむを得ず歩道上に暫定駐輪施設として平成9年度から整備してきたものであります。しかしながら、都心部における歩道については、快適で安全に安心して歩けるだけでなく、デザインや景観にも配慮した空間であることが重要であると考えております。 このため、今後の放置自転車対策につきましては、既存の市営及び民間の駐輪場を有効に活用しつつ、駅周辺の民間開発やまちづくりと連携しながら、路上駐輪場にかわる新たな駐輪施設の整備についても検討してまいります。 また、放置自転車が多い都心部を中心に地域特性に応じた、例えば、一時利用者が多い駐輪場においては短時間利用の無料化を導入するなど、駐輪場の利用促進を図るとともに、街頭指導員や地域と連携した啓発活動及び放置自転車の撤去などについても引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。 ◯保健福祉局長(中島淳一郎) 元気高齢者と高齢者雇用の促進についてお答えいたします。 老人クラブへの補助金につきましては、補助事業者である老人クラブに実績報告書の提出を求め、補助額を確定する必要があることから、使途や実績を求めずに交付することは難しいと考えております。 なお、福岡市ではこれまでも申請書類の簡素化や運営基準の緩和など、交付手続に関する改善に取り組んできたところでありますが、今後とも老人クラブの皆様方の御意見を踏まえながら、所要の改善に取り組んでまいります。 次に、高齢者の就業状況についてのお尋ねでございますが、国勢調査の結果によりますと、65歳以上の就業者総数及び65歳以上の総数に占める就業者の割合については、全国では平成12年が約489万1,000人で22.2%、平成22年が約595万2,000人で20.4%となっており、一方、福岡市では平成12年が約3万3,000人で18.8%、平成22年が約4万7,000人で18.7%となっております。このように平成12年と平成22年の高齢者の就業状況を比較しますと、全国、福岡市とも就業者総数は増加しておりますが、就業者の割合は全国が約1.8%減少しているのに対し福岡市は0.1%の減少で、ほぼ横ばいの状況にあります。 最後に、福岡市で独自の高齢者有償ボランティア制度などの仕組みをつくってはどうかとのお尋ねでございますが、超高齢社会を迎える中で元気な高齢者が支援を必要とする高齢者を支えていくことが重要であると考えております。ことし2月より元気な高齢者が特別養護老人ホーム等でボランティア活動を行うことによりポイントを付与する介護支援ボランティア事業を福岡市社会福祉協議会において開始いたしました。また、ことし7月からは高齢者のちょっとした作業やお困り事をワンコインでお手伝いする有償ボランティア、ワンコインお助け隊事業を福岡市シルバー人材センターにおいて開始しております。 今後は社会福祉法人を初め、企業、NPOなどともより一層連携を図りながら、高齢者がこれまで培ってきた経験や知識、能力を発揮できる環境づくりを進めてまいります。以上でございます。 ◯35番(浜崎太郎) まず、学生パワーの活用についてですが、学生の育成はとても重要なことだと思います。海外の大学では、まず自分で物事を考える習慣をつけさせられます。特に討論会を授業に取り入れるディベートの授業が盛んで、学生たちは前もっていろいろ情報を調べて準備をし、その内容はワールドワイドに及び、ディベート授業を通じてコミュニケーション力を自然と身につけていきます。 日本では、全てではございませんが、どちらかというと詰込み型の教育が多いようにも感じます。みずから考えていく力を身につけるような内容がもっとあっていいのではないでしょうか。また、仲間うちだけで固まってしまうことも多く、その結果、新しいコミュニケーションが苦手で、社会に出ていくための基礎的な能力を十分に備えないまま卒業していく学生がだんだんふえてきているように思います。 地域を担う人材、グローバルに活躍できる人材を生み出していくには、地域や企業と大学が一体となって学生にさまざまな経験をさせ、もっと学生が主体的に物事に取り組み、企画立案していけるよう学生の個々の力の底上げを図っていく必要があります。 私も金沢市の担当者からお話を伺いましたが、そこではまち全体で学生を育てようという気持ちを感じました。福岡でもこういう気持ちを持ち、まち全体に広げていくことが必要だと思うのです。福岡市としてもさまざまな取り組みがなされているようでありますが、今まで以上に地域を担う人材、グローバルに活躍する人材、さまざまな人材をまちぐるみで育てていくことが重要だと思います。このことについて市として今後どのように取り組んでいくのか、御所見をお尋ねいたします。 次に、元気高齢者と高齢者雇用の促進についてですが、地元の民生委員の方から以前このようなことを言われました。「介護保険料は払っているけど、介護を受けずに多くの人が頑張っているのよ。介護保険はいざというときのセーフティネット。でも頑張っているのだから保険料払っていても使っていない人を表彰でもしてくれたら、あしたからも健康で頑張ろうと思うんだけど。紙1枚でいいのよ」。福岡市全体では規模が大き過ぎますが、各校区単位であれば可能なような気がします。あすへ生きる意欲が伝わればいいのだと思います。福岡市は、せっかく校区単位の高齢化に関する情報等を持っているわけですから、もっとその情報を地域に発信、活用し、きめ細やかな高齢者の生きがい対策に取り組んでいくべきではないでしょうか。 さわやか福祉財団の堀田力理事長は、増加する高齢者を引きこもらせず、その能力を社会で発揮し続ける社会環境をつくり出すことに大きな力を注がなくてはならないとコメントされています。生きる意欲をかき立てることが、元気高齢者で居続けることに直結すると私も思います。 このような観点から、福岡市は高齢者が社会参画するきっかけを常につくり続け、その結果、収支が懸念される将来の医療費、介護費の削減につなげるべきと私は思います。そして、それが何より人として尊厳が保たれた老後を過ごすことになるのではないでしょうか。 昨年9月、政府が推進すべき高齢社会対策大綱が策定されましたが、その中で、生きがいや自己実現を図ることができるようにするため、さまざまな生き方を可能とする新しい活躍の場の創出など社会参加の機会の確保を推進することで、高齢者の居場所と出番をつくるということが示されております。この方針を知ったとき、私はまさに膝を打つ思いでした。いかに高齢者の居場所を確保するか、いかに高齢者の出番をつくり出すか、これこそが今後の高齢者施策のあり方を考える上でかなめとなる視点であり、福岡市が取り組むべき課題にほかなりません。 そこで最後に、健康でいきいきとした豊かなシニアライフを実現させていくため、福岡市はどのような施策をもって対応されるおつもりなのかお尋ねをして、私の質問を終わります。 ◯経済観光文化局長(永渕英洋) 今後の地域を担う人材、グローバルに活躍する人材の育成に関してでございますが、福岡市の将来を担う人材として、学生の育成を行っていくことは、議員の御指摘のとおり、極めて重要であると認識しております。昨年策定した福岡市の新たな基本計画におきましては、新たな挑戦を応援するスタートアップ都市づくり、チャレンジする若者や女性が活躍するまちづくりを掲げ、創業や新たな目標に向かってチャレンジする若者の支援に取り組むことといたしております。 福岡市といたしましては、先ほど答弁いたしました区や地域との連携事業はもとより、大学ネットワークふくおかと連携し、先ほども申し上げましたビジネスチャレンジ事業において学生のチャレンジ精神の醸成に引き続き取り組むとともに、今後は大学の授業への地場企業の参画を進め、実社会での課題解決を学生に提案させることで、主体的かつ具体的に物事を考える学生の育成に取り組むなど、大学や企業、そして地域との連携のもと、まちぐるみで学生を育むための取り組みを進めてまいります。以上でございます。 ◯保健福祉局長(中島淳一郎) 健康でいきいきとした豊かなシニアライフの実現に向けた施策についてですが、高齢者がいつまでも元気で活動できる場の提供が議員御指摘のとおり、重要であると考えております。 具体的には、まず老人クラブ活動や地域に密着したボランティア活動への支援や高齢者スポーツの普及、振興など社会参加活動への支援を行ってまいります。また、各小学校区に設置している老人いこいの家の積極的活用や各区に1カ所整備している老人福祉センターの機能充実など、社会参加活動の環境整備に努めてまいります。さらに、有償ボランティア事業などの自主的活動の促進を含め、福岡市シルバー人材センターへの支援を行うなど、就業機会の確保に取り組んでまいります。 このほか、健康づくりの推進や介護予防の推進にも取り組み、高齢者がいつまでも健康で生き生きと暮らすことができる地域社会の実現を目指してまいります。以上でございます。 |
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