国分 議員の補足質疑 | ||
◯46番(国分徳彦)登壇 おはようございます。冒頭で、一番最初が15年間で初めてだと思いますけれども、頑張っていきますので、特に南区の議員はよろしくお願いします。 私は、みらい福岡市議団を代表して、笠議員の代表質疑の補足質疑として、待機児童ゼロについて、自治協議会会長の担い手について、南区の交通対策について、以上3点について質問いたしますので、当局の明快な回答を期待いたします。 まず、待機児童ゼロについてお尋ねします。 私は、さきの12月議会で、待機児童ゼロの見通しについてお尋ねしましたが、その際、高島市長から、多様な手法により保育所整備を進め、平成26年度当初の待機児童解消に向けて、しっかりと取り組んでいくという答弁をいただきました。 そこでお尋ねしますが、平成26年度当初では何人分の定員増を行い、受け入れ可能数は全体で何人になるのか、また、現在の申し込み状況及び待機児童解消の見通しはどうなっているのかをお尋ねいたします。 次に、自治協議会会長の担い手についてお尋ねします。 福岡市が町世話人制度から校区単位の自治協議会制度に移行して、25年度末で丸10年となります。自治協議会は、行政の共働のパートナーとして、現在ではみずから地域の課題に積極的に取り組み、校区の実情に合った活動が活発に行われるようになりました。 一方で、少子・高齢化など、社会情勢は大きく変化し、市民の暮らしを取り巻く課題は複雑、多様化しています。例えば、高齢者の見守りや子どもの安全、地域の防犯、さらには地震や大雨といった災害時の対応など、自治協議会を初めとする地域コミュニティの力がますます重要になってきています。しかしながら、現実には地域活動の担い手不足や固定化、自治会、町内会への加入率の低下、住民の自治意識や地域コミュニティへの帰属意識の希薄化などが問題となっており、自主的な地域活動の支障となっています。地域コミュニティが主体的に住みよいまちづくりを進めるためには、住民の自治意識の醸成を図り、多くの住民の参加を促進するとともに、活動を担う人材の発掘や育成があわせて必要です。 そこでお尋ねしますが、市当局はそうした課題をどのように認識しているのか、また、その対策として、26年度予算においてどのような手だてを打っているのかお尋ねします。 次に、南区の交通対策についてお尋ねします。 私は、平成22年及び23年の条例予算特別委員会において、南区の交通渋滞対策について質問し、市長から、渋滞改善の取り組みに前向きな答弁をいただいておりましたが、今回、現状の取り組みを確認しながら、改めて質問させていただきます。 南区内の公共交通機関としては、西鉄天神大牟田線とバスがありますが、西鉄天神大牟田線は、区の最東部に位置していることから、南区内の主たる公共交通機関は西鉄バスであり、南区の住民が公共交通機関を利用して都心部へ行くためには、バスで直接向かうかバスから西鉄電車に乗りかえていくか、この2つしか方法がないのが現状です。 南区の道路事情は、福岡外環状道路や都市高速環状線など、都市の骨格となる道路整備やこれらに連携する都市計画道路が整備されたことで、幾ばくか改善されてきていますが、住宅の分布状況や公共交通機関の実情を考えますと、いまだ渋滞問題は解消されておらず、特に通勤通学の時間帯においては、著しい渋滞が発生しており、南区住民の利便性や物流の観点からも、深刻な状況であると考えています。 平成24年12月に策定された第9次福岡市基本計画の中でも、南区の課題として、7区の中で唯一地下鉄がない南区では、バスの利便性の向上、あわせて道路や交差点の機能向上も必要と記載されており、市もこの課題を十分認識しているものと思います。 これを踏まえ、平成26年における南区の道路関連の予算はどのようになっているのか、また、南区における主な新規事業と拡充事業についてお尋ねします。 以上で1問目の質問を終わり、2問目からは自席にて行います。 ◯こども未来局長(吉村展子) 待機児童対策についてお答えいたします。 平成26年度当初の保育所の定員増と受け入れ可能数についてのお尋ねでございますが、まず、定員増でございますが、平成26年度当初におきましては、平成25年度当初に比べ、2,250人分を整備予定でございます。 また、平成26年度当初の受け入れ可能数につきましては、現時点で約3万2,800人分が確保できる見込みでございます。 次に、現在の保育所申し込み状況と待機児童解消の見通しについてのお尋ねでございますが、2月6日の2次受け付け締め切り時点の入所申し込み数につきましては、3万2,665人でございます。一部の地域においては、特定の保育所に希望が集中しているなどの状況はございますが、現在、3次の申し込み受け付け中であり、今後きめ細かな入所調整により、待機児童の解消に向けて最大限努力してまいります。以上でございます。 ◯市民局長(四宮祐司) 自治協議会会長の担い手についてのお尋ねでございますが、地域の課題認識につきましては、平成22年度に実施いたしました自治協議会会長へのアンケート調査により、地域の担い手不足や参加者の固定化などが大きな課題であると認識いたしております。このため、福岡市では、平成25年度に地域コミュニティとの共働のあり方、最適化について庁内プロジェクトチームを立ち上げ、地域の皆様の御意見を伺いながら、検討を進めるとともに、地域においても地域みずからが課題の検討を行う自治協議会の運営基盤強化支援事業を実施し、取り組みの事例集を作成したところです。平成26年度は自治協議会を組織する自治会、町内会の活性化を図るため、地域デビュー応援事業や自治会コミュニティ応援事業、地域活動の担い手を養成するための「地域デザインの学校」プロジェクトなどの新規事業の実施や、地域活動アドバイザー派遣事業、地域集会施設建設等助成制度などの拡充を図ることといたしております。以上でございます。 ◯道路下水道局長(中野計雄) 南区の交通対策についてお答えいたします。 平成26年度の南区内における道路関連の予算につきましては、当初予算で約17億9,000万円で、新規に着手いたします主な事業といたしましては、バス停で車道の本線上にバスが停車することによる後続車両の通行阻害を解消するため、歩道側にバスの停車スペースを設置するバス停カットについて、測量、設計を行ってまいります。また、アセットマネジメント計画に基づく生活道路の維持補修や歩道の段差解消について拡充を図っております。以上でございます。 ◯46番(国分徳彦) まず、待機児童ゼロについてですが、福岡市の人口は今後160万人まで増加することが予測され、保育所への入所希望者も年々増加を続けているという状況を見ると、引き続き保育所整備に取り組む必要があります。しかしながら、保育所整備は、つくって終わりというわけにはいきません。忘れてならないのは、でき上がった後も保育所を運営するための多額の経費が毎年継続して必要になるということです。さきの12月議会では、保育所運営費についてもお尋ねしましたが、例えば、ゼロ歳児では1人当たりの年間運営費が206万円で、そのうち自己負担の保育料が23万円、これに対し、公費負担額は183万円とのことでした。これは子どもを預けていない方、あるいは子どもがいない方も含め、市民全体で多額の経費を負担しているということです。このように、子育て世代の負担を社会全体で支えているにもかかわらず、平成24年度決算における保育料の滞納額は5億8,800万円にも上ります。特別な事情により、保育料を納めることが困難な世帯もあるかと思いますが、中には納められるのに自己負担分の保育料さえ納めていないという世帯もあるのではないでしょうか。公平性の観点からも、しっかりと徴収すべきと考えます。 話を戻しますが、今回の定員増に伴って、平成26年度予算における保育所運営費は、平成25年度予算と比べてどうなるのか、お尋ねします。 次に、自治協議会会長の担い手についてですが、自治協議会制度の成果として、地域活動が活発になる一方で、地域の窓口が自治協議会に一本化されたことにより、行政情報の伝達や説明が校区の自治協議会の会長に集中するという課題も生じています。自治協議会の活動が活発になればなるほど、また、自治協議会の役割がふえればふえるほど、会長の出番もふえるばかりです。会長は御自分の仕事や家庭、趣味などを犠牲にしながら、ほとんどボランティアとして活動されています。幾ら自分の住んでいる地域のためとはいっても、限度があります。このように、自治協議会活動を担う役員の負担が重くなってきていることが、役員御自身の負担感はもちろん、後継者育成の大きな阻害要因になっていると思われます。 そこでお尋ねしますが、会長となれば、地域の会合やイベントなど年間を通じて多くの時間が費やされる上に、通信費や交通費、交際費などにも多額の出費を余儀なくされています。活動経費は市の校区への補助金の対象となっているようですが、もらっていない会長もいると聞いています。また、会長手当そのものについては、これは市が直接補助することは自治という観点からは適当ではないかもしれませんが、自主財源から出すとしても、会長がみずから幾ら必要とはなかなか言えないものです。結果、このまま会長の遠慮と我慢に頼っていては、後継者が育たず、地域の活性化は長続きしません。 そこで、例えば、市が自治協議会の会長手当の目安となる額を示すことによって、地域が手当を出すきっかけとなり、ひいては自治会、町内会を含めた地域全体の適正な環境づくりにつながるのではないかと思いますが、御所見をお伺いして、この質問を終わります。 次に、南区の交通対策についてですが、渋滞を解消する施策としては、新たな道路の整備や既存の道路の拡幅を行うことが一番の解決策だと考えますが、これらの整備に当たっては、沿道の地権者の方々を初め、市民の御理解と御協力が必要であり、相当の時間と費用を要するため、現在の渋滞の対応策としては、現実味の薄いものではないかと思います。その点、バス停カットは、局所的な道路用地の取得で整備が可能であることから、バス停が起因となる渋滞に対して、費用対効果や即効性の観点からも効果的な手法だと考えています。私は、ようやくバス停カット整備が予算化されたと伺い、南区の住民として大変喜ばしく思います。 そこで、南区には幾つのバス停があり、そのうち平成26年度は何カ所、事業に着手するのかお尋ねします。 以上で2問目の質問を終わります。 ◯こども未来局長(吉村展子) 待機児童対策についてお答えいたします。 保育所運営費の平成26年度予算額と平成25年度予算額の比較についてのお尋ねでございますが、平成26年度保育所運営費予算額は268億2,700万円余、平成25年度予算額は254億9,800万円余となっており、差し引き13億2,900万円程度の増額となっております。以上でございます。 ◯市民局長(四宮祐司) 自治協議会会長の担い手についての御質問にお答えいたします。 通信費や交通費などの活動費につきましては、地域活動に必要な経費として、平成20年度から福岡市活力あるまちづくり支援事業補助金の補助対象経費といたしておりますが、補助対象として計上している自治協議会は全体の約5割にとどまっております。このため、制度についての再度の周知や自治協議会が補助対象として計上しやすい環境づくりが必要であると考えております。 また、自治協議会の会長や役員への地域の自主財源による手当額の目安につきましては、校区によって規模や活動内容に幅があることなどから、市が一律に具体的な額そのものをお示しすることは適当でないと考えております。しかしながら、例えば、出席する必要がある会議やイベントの回数など、手当の額を算定するに当たっての考え方について、他都市の状況や平成26年度上期に実施予定の自治協議会会長等へのアンケート調査の結果などをもとに整理することは可能であると考えており、年内をめどに、福岡市自治協議会等7区会長会など、地域への情報提供を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◯道路下水道局長(中野計雄) 南区の交通対策についてお答えいたします。 南区のバス停につきましては、上り、下りを合わせて278カ所でございますが、このうち23カ所のバス停がバス停カットを設置済みになっております。残るバス停のうち、片側1車線の道路でバス停カットの設置により交通渋滞の改善が期待される箇所は136カ所でございます。平成26年度につきましては、交通渋滞の改善が期待される2カ所について着手いたします。以上でございます。 ◯46番(国分徳彦) まず、待機児童ゼロについてですが、答弁にありましたように、平成26年度の保育所運営費の予算額は、前年度と比較して13億円以上も増加し、約268億円とのことでした。これは福岡市にとって相当大きな負担となりますが、保育所整備により、子育てしやすく、誰もが働きやすい環境が整うことは、間違いなく福岡市の魅力アップにつながります。子育て世代の支援としてだけでなく、都市活力の維持、向上に大きく貢献するものであり、福岡市の成長のための将来を見据えた先行投資であると言えるのではないでしょうか。 待機児童ゼロの達成に向けて、改めて高島市長の覚悟をお伺いします。 最後に、南区の交通対策についてですが、私は深夜、車で都心部から自宅まで帰るたびに、南区への所要時間が昼と夜とでこれほどまでに違うものかと常々実感しています。これは交通量など、さまざまな要因が重なり、生じるものと思われますが、南区の実情に目を向けたとき、片側1車線道路のバス停におけるバスの減速や停車が後続車両の速度を低下させ、渋滞が生じる大きな要因の一つになっているものと考えます。このため、片側1車線道路におけるバス停カットの整備が促進されれば、渋滞はかなり緩和され、これらの経済効果ははかり知れません。 平成26年度からバス停カットの整備を新たに2カ所実施するという当局の取り組みについて、一定の評価はしておりますが、バスが基幹的な公共交通機関となっている南区においては、交通渋滞の改善が喫緊の課題であり、今後、バス停カットの整備を加速させるとともに、来年度よりさらに踏み込んだ交差点改良を含む総合的な対策の重点化が必要と考えますが、御所見をお伺いしまして、私の質問を終わります。 ◯道路下水道局長(中野計雄) 南区の交通対策についてお答えいたします。 南区におきましては、渋滞改善の効果的な対策として、バス停カットの検討や整備を進めておりますが、一方で、バス停周辺の沿道利用が進んでいることから、用地取得が非常に厳しいケースが多いなど、事業進捗上の課題も明らかになっておりました。そのため、交通渋滞が生じている路線につきましては、これまでも実施してきました道路拡幅や交差点改良などとあわせたバス停カットの整備が必要と考えており、今後、区役所や関係局を初め、交通管理者やバス事業者との連携も強化し、平成26年度から、より計画的に調査を進め、南区の道路、公共交通機関の円滑化に向けた対策についてしっかりと取り組んでまいります。以上でございます。 ◯市長(高島宗一郎) 福岡市が住みやすく、活力ある都市として今後も発展を続けていくためには、安心して子どもを生み育てられる環境づくりというものが大変重要であるというふうに認識をしております。国分議員御指摘のとおり、保育所整備やその運営には多額の費用を要して、これは福岡市にとっても大きな負担ではございますけれども、保育所の待機児童の解消というのは、福岡市の活力向上に大きく寄与するものでありまして、私は市長に就任をしてから3年間で、それまでの3倍を超えるおよそ4,800人分の保育所整備にスピード感を持って取り組んできたところでございます。 平成26年度当初の待機児童解消につきましては、保育所整備のほか、小規模保育事業や幼稚園の長時間預かり保育などを活用しながら、しっかりと取り組んでいきたいと考えております。 また、平成26年度は、前倒しで進めております400人分と合わせて1,200人分の保育所整備に取り組んで、新たな保育需要にしっかりと対応していきたいと考えています。以上です。 |
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