笠 議員の一般質問

◯47番(笠 康雄)登壇 私は、みらい福岡市議団を代表して、福岡マラソンについて、ウォーターフロント地区の再整備について、拠点体育館について、以上の3点についてお尋ねします。
 まず、福岡マラソンについてですが、ことしの11月9日、日曜日に天神をスタートし糸島市をゴールとする福岡マラソン2014が開催されることが決定されました。この大会は、都心のど真ん中、天神を駆け抜けて、美しい海や山を感じながらも、起伏が少なく走りやすいコースとなっており、全国のランナーからも大変注目される大会となっているようです。
 そこで、まず、大会の概要についてお伺いしたいと思いますが、福岡マラソンのスタートとゴールの時間、定員と申込者数、個人が負担する参加費、参加者への記念品、大会運営費とその財源内訳をお尋ねします。
 公道を長時間使用し交通規制を行う大規模なマラソン大会は、光を浴びるプラスの部分と影となるマイナスの部分があると思います。
 マラソンコースの一部となっている西区の北崎地区においては、少子・高齢化と人口減少が深刻な問題となっています。そうした状況を改善するため、ここ数年は定住化や水産物のブランド化、PRイベントの開催、道路整備など、北崎地区の活性化について、総務企画局を初め、農林水産局、住宅都市局、道路下水道局、西区など関係局区が地域の方々と一緒になって真剣に議論、検討されていますが、いまだ十分な活性化につながっていない状況にあります。
 その北崎地区の唯一の幹線道路である県道54号線がマラソンコースとなり、現在の予定では朝の9時10分から午後3時まで、約6時間という長きにわたり上下線とも交通規制で通行どめとなるため、地域には大きな影響を与えることになります。聞くところによりますと、コースの設定に当たっては沿道住民に事前の協議を行っていないようですが、本来、配慮すべきではなかったのかと思います。
 そこで、そもそも、どのようにして北崎を通過する今回のコースや開催日が決まったのか、その経緯や理由をあわせてお尋ねします。
 以上で1問目の質問を終わり、2問目以降は自席にて行います。


◯市民局長(井上るみ) 福岡マラソンの大会概要につきましては、スタート時間が8時20分、フィニッシュ時間が15時20分でございます。定員と申込者数につきましては、フルマラソンが定員1万人に対し申し込みが4万6,547人、ファンラン5キロが定員2,000人対し申し込みが3,320人、車いす競技5キロが定員20人に対し申し込みが4人となっており、参加料はフルマラソンが1万円、ファンランと車いす競技は高校生以上が3,000円、中学生は2,000円となっております。参加者への記念品につきましては、参加者全員に大会オリジナルTシャツをお渡しします。さらに、フルマラソン完走者にはメダルと記念タオルをお渡しすることを検討しております。
 次に、大会運営費につきましては、約3億3,000万円を予定しております。その財源内訳といたしましては、行政などの負担金、補助金が約1億1,600万円で、そのうち両市の負担金額は福岡市が9,600万円、糸島市が400万円となっております。参加費収入は約1億600万円、その他協賛金などで約1億800万円を見込んでおります。
 次に、コースや開催日につきましては、昨年10月にスポーツ関連団体、交通事業者、自治協議会の代表者などで構成します実行委員会におきまして御審議いただき決定しております。
 コースにつきましては、都市の中心である天神を起点に、観光スポットのシーサイドももちや海づり公園を経て美しい海岸線が続く北崎地区を通過することで、魅力あるコースが設定されていると考えております。
 最後に、11月9日の開催日につきましては、シティマラソン福岡を開催していました10月末から11月上旬が天候にも恵まれ、既に市民に浸透していること、また、近郊のマラソン大会や大規模イベントの開催日を避ける必要があることなどを総合的に考慮して、実行委員会において決定されております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 次に、北崎地区の住民の方々に対して、マラソン大会開催に伴う地域への影響についてどのような説明をしてきたのか、お尋ねをします。


◯市民局長(井上るみ) 北崎地区の皆さんへの説明につきましては、自治会、町内会の役員、事業者などの方々に大会の概要と交通規制に伴う地域への影響を御説明するとともに、協力をお願いし、あわせて地域の方から御意見をいただいているところでございます。
 また、住民の方々にもマラソン開催のお知らせや交通規制などの情報につきまして、回覧板や各家庭へのチラシ配布による周知を行い、協力をお願いしたところでございます。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 地域への影響について説明を行い、御意見をいただいているとのことですが、北崎地区はほかの地域とは異なり、主要幹線道路が1本しかなく、この道路を交通規制で長時間通行どめにすると地域の大半が封鎖されてしまいます。
 そこで、具体的にどのような声が寄せられているのか、お聞かせください。


◯市民局長(井上るみ) 地域から具体的に寄せられている声につきましては、1万人のランナーが北崎地区を走るので、北崎をPRすることができるという歓迎の声がございます。その半面、長時間、自動車もバスも動くことができないということであれば、出勤や買い物などに支障が出てくる、さらに、災害や急病人発生時には消防車、救急車はどうやってこの地域まで来るのかという不安の声もいただいております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 自動車、バスでの移動ができない状態になるとのことでありますが、では、マラソン大会の開催中、北崎の皆さんはどのようにして外出したらよいのか、また、災害や急病人発生時の緊急用車両についてはどのような対応を考えているのか、お尋ねします。


◯市民局長(井上るみ) 北崎地区の住民の方の外出方法につきましては、自家用車の利用が必要な方は交通規制開始前に規制に影響がない指定の場所に車を移動していただき、外出時は迂回路を利用して御移動いただく方法を検討しております。
 また、バスの運休対策としましては、実行委員会で準備いたします代替のミニバス等で迂回路を利用して地域を回り、JR九大学研都市駅まで送迎するような方法を検討しており、できる限り住民の方の生活に影響が出ないように考えてまいります。
 次に、災害や急病人発生時につきましては、緊急用車両がいつでも通行できるよう県道54号線の海側1車線を確保し、専用通行帯として利用することを検討しております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 今、駐車場を探しているということですけど、ここは調整区域なんで駐車場がなかなかないんですよね。本当に困ってあります。
 影の部分は住民の日常生活だけに限りません。事業を北崎で行っている人はもっと深刻です。北崎の特徴である水産物、特においしいお魚を食べさせてくれるおすし屋さん、割烹旅館や、ざうお本店、それに恵比須かきで有名な唐泊のカキ小屋、ほかにも二見ヶ浦付近のドライブイン等の数少ない集客施設が営業できなくなってしまいます。そのほか、北崎地区には唯一の公共の集客施設として海づり公園がありますが、この施設は当日営業されるのか、お尋ねをします。


◯農林水産局長(松本友行) 海づり公園についてでございますが、来園者の交通手段は自動車利用がほとんどでありまして、交通規制時間帯は緊急時の車両移動が困難であることなどから利用者に迷惑をかけるおそれがあるため、閉園する方向で現在検討しているところでございます。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 北崎地区は高齢者も多く、自宅から指定の駐車場、臨時のバス停まで歩いていくことが難しい方もおられると思います。特に唐泊、宮浦、畑中、西浦の4地区は道路と海に囲まれた、まさに陸の孤島となります。
 そこで、マラソン大会当日だけ、以前運行していた市営渡船のように船を唐泊漁港から姪浜や中央ふ頭向けに出してはいかがかと思います。ミニバスで迂回路を通って、一旦、糸島市へ出て、それからまた本市へ戻り九大学研都市駅まで行き、そこから天神へ向かうと1時間半は優にかかると思います。しかし、船で行けば天神まで30分ないし40分程度で到着するので、大変便利で効率的です。
 移動手段を奪われた住民のために、このような船の利用ができないのか、お尋ねをします。


◯市民局長(井上るみ) 移動手段としての船の利用につきましては、臨時的な船の運航には、さまざまな許可条件など解決すべき課題が想定されますので、今後、実現の可能性について関係機関や所管局と協議を進めてまいります。
 また、自家用車での外出方法や代替交通手段のミニバスの利用についても、これから地域の方々の御意見をしっかりと伺いながら、効率的な移送ルートや移動方法などについても、工夫してまいります。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 北崎は以前、航路がありましたが、市営渡船として走っていたんですけど、中止をさせられました。港湾局の方、ようっと聞いとってくださいね。中止をさせられたんです。
 ミニバスや渡船の活用についてお聞きしましたが、そもそも北崎地区では従来から新たな基幹道路の整備が要望されていました。本来であれば北崎の住民の移動に欠かせない唯一の幹線道路をマラソンに利用するのであれば、代替となる道路整備を事前に行っておくべきだったのではないでしょうか。
 現在の道路整備に係る検討状況はどうなっているのか、お尋ねをします。


◯道路下水道局長(清森俊彦) 道路整備の検討状況につきましては、現在、地形的な要素や既存道路の活用等を総合的に勘案しながら、道路の拡幅やそれらを補完する新たな道路整備について検討を進めております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 福岡マラソンでは全コースの7割が西区を走るようになっていますが、西区民にとってどんな効果が期待されるのか、また、ランナーの疲れもピークとなってくるコースの終盤となる北崎地区以降の盛り上げが大会成功の鍵を握っていると思いますが、盛り上げ策についてのお考えをお伺いします。


◯市民局長(井上るみ) 西区民の皆様にとって期待できる効果につきましては、マラソンのコースとなることで、1万人のランナーや応援に来られた方々に地域のさまざまな魅力に直接接してもらいマスコミでも大きく取り上げられることで知名度が向上し、来訪者の増加が期待できると考えられます。
 次に、北崎地区以降の盛り上げ策につきましては、コースの終盤となることから、特に大切だと考えております。疲れているランナーの皆さんへの沿道からの温かい応援は、ランナーの励みとなり、また力にもなります。応援のためのイベント会場の設置をコース沿道に計画しており、参加者や運営方法などについて地域の御意見を十分伺いながら、関連局や区役所と連携し、大会の盛り上げ策について検討を進めてまいります。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 近年の健康ブームとも相まって、全国各地で地域の活性化を目的としたマラソン大会が開催されているようです。その中でも、例えば、参加者に地域の特産である水産物を配ったり、ゴール後にくじ引きで家具が当たるといったような、マラソン大会を生かした特産品のPRや地域の活性化につなげているところもあります。
 そこで、福岡マラソンでは、このような御当地グルメ、特産品等の提供、販売を予定しているのか、お尋ねします。


◯市民局長(井上るみ) 御当地グルメや特産品等の提供、販売の予定につきましては、大会の前日、前々日の2日間は大会を盛り上げるため、受付会場となる市役所ふれあい広場や天神中央公園においてイベントステージや出展ブースを設置し、大会参加者を初め、市民の皆さんが楽しめる催しを計画しております。その中で地域のグルメや特産品等の提供、販売を検討してまいります。
 また、大会当日の糸島のフィニッシュ会場におきましても同様の催しを計画しているところでございます。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 今回のマラソンで西区や北崎の知名度がアップすると言われていますが、北崎という道路標識も看板もほとんどない中で、本当にそうなるのでしょうか。市外から来られたランナーの方がですね、海が見えたら糸島やないかと思われるっちゃなかろうかと思いよっとですよ。私は本屋さんで、ぐるっと糸島というのと、それから何だったかな、糸島めぐりだったか、そういう雑誌があるから買いました。あけたら、北崎の有名な店とか載っているんです。糸島の中に北崎が載っている。そういうのを見てきた人は、今走っているところは北崎じゃなくて、糸島半島ですから糸島だと思わないのかなと思うんですよ。だから、よっぽど糸島のほうが知名度アップになると思うんです。しかし、せっかくの機会ですので、北崎の特産品が参加者に直接PRされるようにお願いしておきます。
 ことしの大会では難しいでしょうが、例えば、マラソンのゴール地点を北崎にして、特産品である恵比須かきや干物、花や新鮮な野菜などをテントで提供もしくは販売すれば、本当の意味での北崎のPRになるとともに、住民と選手との交流も生まれ、より活性化につながるのではないかと私は思います。フルマラソンのゴールが難しければ、5キロコースのゴールでも構いません。今津運動公園から西浦漁港までがちょうど5キロぐらいだと思いますが、ぜひ検討をしていただけないかと思います。
 さて、こうした特産品のPR以外でも、福岡マラソンを契機として、北崎地区の活性化をさらに推し進めていくべきと思いますが、今回のマラソン大会を今後の展開にどのように生かしていくのか、御所見をお伺いします。


◯総務企画局長(中村英一) 北崎地区は都市部と違った魅力を体感できる地域であると考えておりまして、福岡マラソンを活用して知名度の向上やPRを図り、しっかりと地域の活性化へつなげていくことが重要だと認識をいたしております。今後も、北崎地区が持っている唐泊恵比須かきや花などの特色ある資源や魅力を生かすとともに、主な産業である農業や漁業などの調整を図りながら、海づり公園等の集客施設のさらなる活用の検討を含め、住民と一体となって地域の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 北崎地区には自然や農水産物など都市部にはない魅力がたくさんありますが、まだまだその魅力を生かし切れていません。
 最後になりますが、このように大規模な交通規制を行い、地域や店舗、事業所の方へ大きな負担と協力を得て開催するマラソン大会は、終了後に十分な検証を行うとともに、2回目以降の開催に向け、コースの終盤となる西区の西部6校区の皆さんやコース沿道を中心とする地域の方々と、開催時期やコースを含む内容の再協議の場を持つべきと思いますが、御所見をお伺いして、この件についての質問を終わります。


◯副市長(貞刈厚仁) 初めての開催となりますことしの福岡マラソンにつきましては、約5万人ものランナーから申し込みがあるなど、全国の皆さんからも注目されている大会となっております。安全に運営することはもちろんですが、ランナーやボランティア、そして、地域の方々にも喜んでいただけるような大会にしていきたいと考えております。
 2回目以降の開催に当たりましては、ことしの大会終了後、スタッフ、ボランティアを初め、地域の方々の声をしっかりとお伺いし、検証を行った上で沿道の皆様への御負担を最小限にとどめるよう開催時期やコース設定などについて検討を行ってまいります。
 将来的には開催時期を定着させ、福岡マラソンを博多どんたくや博多祇園山笠などと同じように福岡の風物詩となるように取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 再協議の場をつくるということですので、大変ありがたいと思います。みんなの知恵で少しずつよくしていくという姿勢が大変重要だと思いますので、よろしくお願いしておきます。
 次に、ウォーターフロント地区の再整備についてですが、私たちみらい福岡は、先日、シンガポールに旅行に行ってまいりました。しばらく行かないうちにシンガポールは大きくさま変わりしており、大変驚かされました。特に船のような形をしたプールが屋上にあることで有名なホテル、マリーナベイサンズの地域は、大規模なコンベンション施設のほか、美術館や劇場、カジノ、ショッピングモール、植物園などの施設が整備され、一大MICE拠点が形成されています。また、現在、世界で1、2を争うコンテナ港は移転中であり、跡地は再開発する予定だそうです。
 聞くところによれば、シンガポールの場合は都市国家なので、国と言ったほうがいいのかもしれませんが、行政がしっかりと将来像を示すことで、海外からの投資、人材、情報を呼び込み、世界を牽引するMICE拠点を形成したのだそうです。
 一方で、福岡市はどうでしょうか。アジアのリーダー都市を目指すと目標を掲げながら、我々議員ですら何をもってアジアをリードしようとしているのか、その具体的なイメージが見えてこない状況にあります。シンガポールのように行政が都市の将来像を明確に示すことが必要ではないでしょうか。もちろん、都市国家であるシンガポールとは条件が異なっていることはよくわかっています。同じようなスピードで結果を出せるとは思わないし、またスケール感も含め追いつけるはずもありません。しかし、成長していくアジアにおいて、地政学的に圧倒的な優位性がある福岡市には十分なポテンシャルがあるのではないでしょうか。
 現在、中央ふ頭、博多ふ頭を中心に再整備に向けた検討が進められていますが、これに須崎ふ頭を含めた都心の臨海部は、今後の福岡市の発展を支えていく重要なエリアであります。これまで再開発などが進み、成熟しつつある天神や博多駅周辺とは異なり、いろいろな将来の絵姿を描ける自由度や可能性があるのは都心の臨海部しかないのではないでしょうか。そうした将来像を示すことで国内外からお金や人材が集まり、都心の臨海部の再生にもつながると考えております。
 そこで、現在検討が進められている中央ふ頭、博多ふ頭を中心としたウォーターフロント地区の再整備についてお尋ねしたいと思います。
 まずは、現在、ウォーターフロント地区の再整備の方向性の検討を進められておりますが、その検討状況と今後の予定についてお尋ねをします。


◯総務企画局長(中村英一) ウォーターフロント地区の再整備の方向性の検討状況につきましては、本年4月に総合的かつ専門的な見地から意見聴取を行うことを目的とした専門家懇談会を設置し、専門家の御意見もいただきながら検討を進めているところでございます。
 今後は、この再整備の方向性の案を本会期中に第1委員会へ御報告させていただくとともに、7月からはパブリックコメントを実施し、市民の皆様からも御意見をいただきながら再整備の方向性を取りまとめ、9月議会で御報告させていただきたいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 再整備の方向性は、今後、パブリックコメントを実施し、9月を目途に取りまとめるとのことでしたが、ウォーターフロント地区の将来像については、市民の皆さんにもなかなかイメージできないのではないかと心配しております。ぜひ市民や民間事業者の皆様から幅広くさまざまな御意見をいただき、将来像を共有しながら進めていただきたいと思います。
 それでは、その内容についてですが、そもそも福岡市はウォーターフロント地区が持つ役割やポテンシャルなどをどのように認識しているのか、また、今後、ウォーターフロント地区をどのようにしていこうとしているのか、お尋ねをいたします。


◯総務企画局長(中村英一) ウォーターフロント地区につきましては、九州・アジアの海の玄関口として、国内外から多くの来訪者を受け入れており、国際乗降客数は21年連続日本一、外港クルーズ寄港回数も近年のアジアからのクルーズ船の寄港増加により、平成22年、平成24年は日本一となっております。
 また、福岡市の国際会議の開催件数は4年連続で国内第2位であり、国際会議場を初めとするコンベンション施設等の集積により、年間約250万人の来場者を受け入れ、ほぼ上限の80%を超える高い稼働率にあるなど、MICEの拠点としても非常に高いポテンシャルがあるものと認識をいたしております。このようなポテンシャルを生かし、MICE機能や港湾機能を高めることで福岡市の成長エンジンとなる都心部における天神渡辺通、博多駅周辺に次ぐ第3の拠点を目指したいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) ウォーターフロント地区を天神渡辺通、博多駅周辺と並ぶ第3の拠点にしていくという思いを聞かせていただきましたので、その実現に向けてしっかりと取り組む必要があります。
 そこで、ウォーターフロント地区の将来像の実現に向けて、この再整備をどのように進めていくのか、お尋ねします。


◯総務企画局長(中村英一) 再整備に当たりましては、MICE機能と港湾機能が近接した地区の強みを生かした一体的な整備を目指して民間活力やノウハウを積極的に活用し、既存施設と連携しながらMICE機能や港湾機能のさらなる強化を図るとともに、水辺を生かしたシンボリックな空間創出による福岡の顔づくりなどについて、長期的な視点に立って段階的に進めていきたいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 確かに、将来像の実現に向けては段階的に取り組むことが必要です。
 MICE機能や港湾機能の強化を進めるに当たっての基本的な考え方はわかりましたが、短期的にはどのような取り組みを行うのか、また、中長期的にはどのように取り組みを進めていくのか、お尋ねをします。


◯経済観光文化局長(重光知明) まず、短期的な取り組みのうち、MICE機能の強化についてお答えをいたします。
 現在のコンベンションゾーンにおきましては、展示機能や宿泊機能などが不足し、また、施設の一体性や連続性が乏しいなどの課題を有しております。このため短期的な取り組みとして、展示場や会議室、宿泊施設などが徒歩圏内に一体的、機能的に配置されたオール・イン・ワンの実現を目指し、第2期展示場の整備やホテルの誘致などを進めることとしております。
 また、にぎわい施設の誘致などにより、都心の貴重な海辺空間を生かした日常的なにぎわいの創出を図るとともに、2階レベルを含めた歩行者ネットワークを検討し、コンベンション利用者の利便性や地区内の回遊性の向上を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。


◯港湾局長(野見山 勤) 短期的な取り組みのうち、港湾機能の強化についてお答えいたします。
 日本のクルーズ市場につきましては、平成25年から日本発着のクルーズが本格的に開始されるなど、今後、一層の拡大が見込まれております。また、博多港へ寄港するクルーズ船の大型化につきましても急速に進んでいくものと見込まれてございます。このためクルーズ需要に適切に対応できるよう、中央ふ頭先端部において、平成27年春の供用開始を目指しまして、クルーズ対応の旅客施設やその前面の交通広場などの整備を進めるとともに、あわせてCIQ手続に係る一層の円滑化を国に働きかけるなど、クルーズ受け入れ環境の充実強化に着実に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。


◯総務企画局長(中村英一) 中長期的な取り組みにつきまして私のほうから御答弁させていただきます。
 中長期的な取り組みにつきましては、MICE機能や港湾機能の強化などによるまちづくりの進展と将来需要の動向を踏まえまして、既存施設の更新の機会を捉えながら段階的なまちづくりを推進していきたいと考えております。
 なお、まちづくりは長期にわたることから、その時々の時代の趨勢やニーズに対応するとともに、民間活力やノウハウを活用しながら発想豊かに柔軟に取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 短期的にはMICE機能やクルーズの受け入れ環境の強化から取り組んでいくとのことでしたが、MICE機能の強化に当たっては、ぜひホテルやにぎわい施設を含めて、第2期展示場とマリンメッセ福岡などの既存施設が一体的に活用できるような計画にしてほしいと思います。
 また、中長期的には発想豊かに柔軟にまちづくりを推進するとのことでしたので、ウォーターフロント地区は会議に行くだけの場所ではなく、ぜひ家族連れや子どもでも楽しめる、福岡の海や港を生かした福岡ならではの集客施設が立地し、日ごろからにぎわいがあふれる夢のあるまちづくりを進めてほしいと思います。個人的には、例えば、広島県呉市の大和ミュージアムや、てつのくじら館のようなユニークでどのまちにもないような施設ができると非常に楽しいと思います。
 ところで、ここウォーターフロント地区で再整備を進めていく上での最大の課題は交通問題です。今でもクルーズ船の着岸時やコンサートや大きな展示会などが開催されているときは、コンベンション施設周辺は大変混雑しています。MICEの拠点、海の玄関口の役割をしっかりと果たしていく上では、やはり交通環境の改善はこの地区の最優先の課題だと思います。
 そこで、MICE機能や港湾機能の強化にあわせて、交通環境の改善に関し、どのような取り組みを行っていくのか、お尋ねをします。


◯住宅都市局長(馬場 隆) ウォーターフロント地区の交通環境の改善につきましては、これまでイベント時等での公共交通の定時制の確保や乗り場、路線のわかりやすさを向上させるため、臨時バスのルート変更や、博多駅や天神地区における誘導、案内の強化に取り組んできたところでございます。
 今後、都市計画道路築港石城町線の整備等による地区内交通の円滑化を初め、地区内での公共交通専用動線の確保や都心拠点とウォーターフロント地区を結ぶ公共交通幹線軸の形成等による交通アクセスの強化など、ウォーターフロント地区の交通環境の改善に向けたさまざまな施策について、第2期展示場等整備計画やウォーターフロント地区再整備の方向性とあわせて一体的に検討を行ってまいります。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 今までの答弁で、中央ふ頭、博多ふ頭から成るウォーターフロント地区については、おおむね方向性が見えてきたように思います。ただ、都心の臨海部は中央ふ頭、博多ふ頭だけではありません。都心の臨海部全体としてもっと大きく、広く捉えるべきだと思います。
 中でも、天神に近い須崎ふ頭は、さまざまな可能性を秘めており、長期的な視点に立って取り組みを進めていく必要があります。また、ウォーターフロント地区から須崎ふ頭、荒津地区、ひいては百道地区など埠頭間の連携を図ることが重要であり、そのためには東西方向をつなぐ幹線道路のネットワークは不可欠だと考えます。そうすることで、ウォーターフロント地区の大きな課題である交通面が大きく改善されるだけではなく、MICEに関してもホテルやドーム球場が立地する百道地区との連携も強まり、さまざまな活用の可能性が出てくるのではないかと思っています。
 そこで、都心の臨海部の重要なポジションに位置している須崎ふ頭についての展開をどのように考えているのか、また、都心の臨海部を東西に結ぶ埠頭間道路の位置づけと整備の方向性についてお尋ねをします。


◯港湾局長(野見山 勤) 須崎ふ頭につきましては、九州有数の穀物取り扱い機能を有するなど、九州、西日本地域の生活港湾である博多港にとっては大変重要な役割を現在果たしているところでございます。
 一方で、平成24年8月の博多港長期構想におきましては、埠頭基部から順次、魅力ある土地利用への転換を進めていく必要がありますとの提言を受けてございます。須崎ふ頭の土地利用の転換に際しましては、博多港全体での大幅な物流機能の再編が必要となることや交通アクセスの強化が不可欠であることなどから、相当長期的な取り組みが必要になるものと認識してございます。したがいまして、まずは埠頭の基部につきまして、中央ふ頭、博多ふ頭地区の再整備、あるいは北天神地区のまちづくり、さらには新たな土地需要の動向など、それぞれの動向などを見ながら、関係局とも連携し、全市的な視点に立って検討していくことが必要であろうかと考えております。
 また、都心の臨海部を東西に貫く埠頭間道路につきましては、現港湾計画において中央ふ頭から須崎ふ頭を経由し、荒津地区までを結ぶ4車線の道路を位置づけておるところでございます。当該区間の整備につきましては、これまでにぴあトピアトンネル整備や博多ふ頭基部の交差点改良など、中央ふ頭から須崎ふ頭に至る暫定2車線の整備を行ってございまして、さらに、平成25年度の都市計画道路長浜臨港線の暫定供用とあわせまして、都心との円滑な交通ネットワークが構築されているところでございます。
 中央ふ頭から須崎ふ頭までの4車線化及び須崎ふ頭から荒津地区の間の整備につきましては、多額の事業費を伴うことから、今後の都心臨海部の開発動向などを見ながら、関係局と連携し、検討していくことが必要であるというふうに考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 埠頭間道路の計画があることはわかりました。それであるならば、今後、福岡市が本当に都心の臨海部を成長のエンジンと考えていく上で、埠頭間道路の整備を早く進めるべきだと思います。
 須崎ふ頭については、今後の展開を考えたときに、ボトルネックになるのが埠頭の基部です。せっかく将来像を描いても、ここが解消されなければ前に進めません。そのためには須崎ふ頭基部にある競艇場は将来的にどこかへ移転するかどうかも含めて考え、道路ネットワークの強化や土地利用の転換を大胆に図っていくことが必要なのではないでしょうか。
 また、将来的には、都心とウォーターフロント地区を結ぶ鉄軌道など、都心の臨海部について、市民が夢を持てるような、また、国内外からの投資を呼び込めるような将来像をしっかりと描くことが重要なことだと思います。
 その都心の臨海部再生の第一歩が今進められている中央ふ頭、博多ふ頭から成るウォーターフロント地区の再整備であります。ぜひ将来像をしっかりと描きながら、魅力的な地区にしてほしいと願っています。
 最後になりますが、ウォーターフロント地区には多くの可能性があり、福岡の元気を発信できるエリア、そして、福岡を訪れる方だけではなく、福岡市民が喜んで訪れるエリアにすべきだと考えます。中央ふ頭、博多ふ頭から成るウォーターフロント地区再整備にかける市長の意気込みをお尋ねして、この質問を終わります。


◯市長(高島宗一郎) ただいま御指摘いただきましたとおり、都心の臨海部再生の第一歩がまさに中央ふ頭、博多ふ頭から成るウォーターフロント地区の再整備であるというふうに考えております。
 このウォーターフロント地区につきましては、マリンメッセや国際会議場などのMICE関連施設が集積していますとともに、海のゲートウェイとしても重要な役割を担うなど、国内外から多くの皆さんが訪れるポテンシャルの高い地区となっております。まずは、このポテンシャルを生かしてMICE機能ですとか海のゲートウェイ機能、この強化を図りますとともに、福岡の元気を発信して、そして来訪者だけでなく、市民の皆様が喜んで訪れていただけるような都心部の魅力的な海辺空間となるように、にぎわいの創出に加えて、天神、博多駅との交通アクセスの強化や回遊性の強化を図って、天神渡辺通地区、そして、博多駅周辺地区に並ぶ都心部の第3の核となる新たな拠点づくりを目指してまいります。
 また、再整備に当たりましては、関連する事業が多岐にわたりますことから、庁内関係局が連携して一丸となって取り組むことはもちろん、民間事業者の活力やノウハウを活用させていただきますとともに、市民の皆様とも地区の将来像や夢を共有しながら、魅力あるウォーターフロントづくりの先頭に立って、スピード感を持って取り組んでまいります。以上です。


◯47番(笠 康雄) 最後に拠点体育館についてですが、拠点体育館の整備予定地は、平成24年10月の整備方針においてアイランドシティ市5工区が選定されておりますが、その当時、候補地の一つであった九大箱崎キャンパス跡地が選定されなかった理由をお尋ねします。


◯市民局長(井上るみ) 拠点体育館の整備地につきましては、アイランドシティ市5工区地区や九大箱崎キャンパス跡地を含む4候補地を交通の利便性、着工可能時期、周辺環境などを比較検討し、アイランドシティ市5工区地区が整備地として適当と考え、その旨を整備方針案として、平成24年2月議会に御報告いたしました。その際に、もう少し時間をかけて検討すべき、市民の意見を聞くべきなどの御意見をいただいたことから、平成24年7月に学識経験者、競技団体などの利用者の代表から成る検討委員会を設置し、拠点体育館に望ましい周辺環境も含めて御議論いただき、アイランドシティ市5工区地区がスポーツに親しむ環境が整っている、早期整備が期待できる、自動車専用道路の延伸が計画され、将来的には利便性も向上するなどを理由として整備地として適当であるとの御報告をいただき、その結果を踏まえ、整備方針を平成24年10月、議会に御報告いたしました。
 九大箱崎キャンパス跡地につきましては、交通利便性にすぐれているものの、周辺環境に加え、跡地利用のスケジュールが未定であり、土地の取得、着工可能時期が不確定であったことから、整備地として検討委員会では選定されず、福岡市といたしましても、アイランドシティ市5工区地区を適地として判断いたしたところでございます。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 九大箱崎キャンパス地区はアイランドシティ地区と比較して、交通利便性においては優位であるが、残念ながらスケジュールの不確実性から選定されなかったとのことです。しかし、九大箱崎キャンパスについては、その後、関係者の御尽力もあり、跡地利用の取り組みが順調に進んでいると聞いています。
 そこで、現在想定されている跡地利用のスケジュールをお尋ねします。


◯住宅都市局長(馬場 隆) 九州大学箱崎キャンパスの跡地利用につきましては、地元代表や学識経験者等で構成される箱崎キャンパス跡地利用協議会の意見を聞きながら、平成26年度中の跡地利用計画策定に向けて、九州大学とともに取り組んでおります。その中で、文系地区にあるグラウンドや移転済みの工学系地区を先行的にまちづくりを進めるエリアと位置づけて、既存の建物を活用するなど最短のケースを想定し、平成30年度ごろから土地利用が順次開始されていくことを目標スケジュールとして検討しております。
 跡地全体のまちづくりに当たっては、既存建築物の解体、埋蔵文化財や土壌などの調査、都市計画の手続等も想定されることから、今後、これらの進め方や時期について、九州大学等の関係機関と協議、調整を行いながら、詳細なスケジュールを検討してまいりたいと考えております。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 答弁のとおり、アイランドシティを整備予定地とした平成24年10月当時には、九大箱崎キャンパス地区は跡地利用のスケジュールが不明確として候補地として選定されなかったわけですが、現在はある程度跡地利用のスケジュールが見えてきています。
 スケジュールの確実性が高まってきており、しかも、交通の利便性が高いと認められている九大箱崎キャンパス地区のほうが適切ではないのかと考えますが、御所見をお伺いします。
 特に大規模大会が開催された場合、見に来られる観客にとっては九大箱崎キャンパスのほうが鉄軌道を使用すれば渋滞があったとしても行きやすいと思いますが、いかがでしょうか。


◯市民局長(井上るみ) 拠点体育館の整備地につきましては、4候補地について、交通の利便性、着工可能時期、周辺環境などを比較検討し、議会や検討委員会の御意見をお伺いした上で、スポーツに親しむ環境が整っており、事業を円滑に推進できるアイランドシティ市5工区地区が整備地として適当であると判断いたしております。現在の拠点体育館の一つである九電記念体育館は年間約12万人の方に利用され、約180大会が開催されるなど、多くの市民の皆様に利用されておりますが、土地の借用期限があり、閉館時期が決まっております。したがいまして、市民の皆様のスポーツ活動に影響を及ぼさないためには九電体育館の閉館後に空白期間を生じさせないことが重要です。現行の整備スケジュールでも厳しい状況であり、仮に整備計画の変更を行った場合には九電記念体育館の閉館と拠点体育館の開館との間に空白期間が生じることとなります。さらに、九大箱崎キャンパス跡地に整備する場合、先行的にまちづくりを進めるエリアにおきましても地域住民や関係者との協議、調整が必要になることや用途地域の変更などが想定されるなど、これらの対応に日時を要することから、空白期間がさらに延びる可能性が高いと考えております。したがいまして、現行計画どおり、アイランドシティ市5工区地区に拠点体育館を整備することが適当であると考えております。
 また、九大箱崎キャンパス跡地につきましては、繰り返しになりますが、交通利便性にすぐれているものの、周辺環境に加え跡地利用のスケジュールが未定であり、土地の取得、着工可能時期が不確定でありますことから、整備地としてはアイランドシティ市5工区地区を適地として判断したところでございます。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 空白期間の問題が大きな理由のようですが、この点についても、アイランドシティを整備予定地とした平成24年10月当時と状況が変化しています。さきの質問で触れたとおり、市ではその後、第2期展示場の整備が打ち出されております。第2期展示場の整備予定地は市有地ですので、整備を急げば九電記念体育館用地の借用期限である平成31年度に間に合うのではないかと思いますので、仮に空白期間が発生した場合にも、拠点体育館の整備方針制定時には想定できなかった第2期展示場の活用が新たな検討材料として考えられる状況になっています。
 空白期間が生じた場合には、現在のマリンメッセや国際センターが大規模スポーツ大会にも利用されているように、新たに整備される第2期展示場を代替施設として活用できるようにも思われますが、所見を求めます。


◯市民局長(井上るみ) 第2期展示場のようなコンベンション施設につきましては、大規模な展示会など、多目的な利用を想定して、通常は重量物の展示にも適したコンクリート床で整備されます。したがいまして、スポーツ利用時には利用する競技に適した床をその都度設置する必要があり、会場使用料に加えて数百万円の高額な費用の利用者負担が生じます。このため一部の収益が見込める大会を除いてスポーツ利用は困難であると考えます。以上でございます。


◯47番(笠 康雄) 床の設置費用について答弁がありましたが、ほかの自治体では当初から体育館としてもコンベンション施設としても利用できるよう、床が容易に変更できる複合施設を整備している例もあります。
 元来、コンベンション施設と拠点体育館とは相互の連携、相互利用を見据えてその立地場所や施設内容を定める必要があります。また、九大箱崎キャンパス跡地であれば、ウォーターフロント地区のコンベンション施設との連携も可能となります。
 拠点体育館についてアイランドシティを整備予定地とした判断は、選定した時点では適正なものであったと考えますが、その後の状況の変化を踏まえると、こども病院の移転を再検証したときのように、一旦ここで立ちどまる勇気が必要です。
 アビスパ福岡の本拠地でもある東平尾公園に鉄軌道が欲しいという市民の声を多く聞きます。今となっては仕方ありませんが、拠点体育館をアイランドシティに整備した場合、同じ轍を踏むのではないかと大変危惧しています。
 これから具体的な整備計画に入る第2期展示場を初めとするコンベンション施設との連携、相互利用を含めて再検証を行い、慎重な判断を下すべきではないかと考えますが、最後に御所見をお伺いして、私の質問を終わります。


◯市長(高島宗一郎) 拠点体育館につきましては、既存体育館の老朽化や使用期限の問題に加え、競技スペースや駐車場が手狭で利用しづらいことから、競技団体を初めとした利用者や議会の皆様から新たな体育館の早期整備を望む声をいただいております。
 また、日本でのオリンピック、パラリンピックの開催も決まり、市民の方々のスポーツへの関心が今後より一層高まってくると思われます。そのため市民の皆様がスポーツ、レクリエーション活動に親しみ、大規模スポーツ大会の開催にも対応可能な新たな体育館の早期整備が必要であると考えています。
 また、アイランドシティにおきましては、自動車専用道路の延伸なども計画されており、今後、交通利便性が向上いたします。さらに、雁の巣レクリエーションセンター、香椎パークポートなどの周辺のスポーツゾーンや、アイランドシティに集積が進む健康、医療、福祉関連施設と拠点体育館が連携することにより、子どもから高齢者まで多くの市民が集う本市の健康、スポーツ文化の拠点が形成されます。したがいまして、拠点体育館の整備場所はアイランドシティが最適と考えており、多くの市民の皆様がスポーツに親しみ、スポーツを通じて健康で豊かな生活を実現できるようしっかりと整備に取り組んでまいります。
 なお、御指摘のとおり、まちづくりにおける長期的な視点は大変重要なものと認識をしており、今後とも、長期的な戦略をしっかり立ててまちづくりを進めていきたいと考えております。以上です。