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◯40番(三角公仁隆)登壇 私は、みらい福岡市議団を代表して、外郭団体改革について、いじめ、不登校対策について、がん教育とがん検診について、以上3点について質問してまいります。
まず、外郭団体改革について質問してまいります。
平成28年度に第3次外郭団体改革実行計画の計画期間が終了し、改めて外郭団体のあり方に関する指針が策定されました。先日、12月6日の都市問題等調査特別委員会において成案が報告されています。
今回、計画から指針に変更されていますが、第1次計画が平成16年度に策定されてから第3次計画まで既に10年以上が経過しています。このような外郭団体改革の取り組みをいつまで続けていくのでしょうか。
そこで私は、外郭団体改革の取り組みについて、改めて広く市民の皆様にお知らせするとともに、今後どのように進めていこうとされているのか質問していきたいと思っています。
福岡市において、外郭団体として定義されている団体は33団体あります。この中で、最も新しい団体は、地方独立行政法人法に基づき平成22年に設立された福岡市立病院機構であり、最も古い団体は昭和34年に設立された教育振興会です。福岡市では、60年の長きにわたり外郭団体を活用してきたことになります。
そこでまず、外郭団体を活用するメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。具体的な団体の事例もあわせてお尋ねします。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
◯総務企画局長(中村英一) 外郭団体につきましては、民間資金の活用による柔軟な運営が可能であること、民間知識、ノウハウを生かした事業展開が可能であること、柔軟な事務執行が可能であることなどのメリットがございます。
具体的な団体の事例といたしましては、公益財団法人福岡観光コンベンションビューローは、福岡市の観光・MICE振興において、民間の知識、ノウハウを活用した産学官の調整役を担いながら、MICEの誘致や支援活動ですとか、広報、宣伝、さらには観光客の誘致を行うなど、福岡市の観光施策の推進に寄与をいたしております。
また、公益財団法人福岡市施設整備公社は、公共施設の維持保全業務において、緊急で対応しなければならない修繕、工事などの発注、契約等における事務の簡素化を図り、柔軟で迅速な対応を行うことで、公共建築物の安全性、機能性の確保に寄与をしております。
このように、外郭団体を活用し、市政運営の効率化や効果的なサービスの提供を行ってまいりました。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 自治体が外郭団体を活用するには、それなりのメリットがあるようです。
さて、福岡市の外郭団体改革実行計画は、第1次計画が平成16年度に策定され、それ以降、第2次計画は平成20年度、第3次計画が平成25年度に策定されています。
ここで、これまでの取り組みを振り返ってみたいと思います。
まず、第3次計画で目標としていた団体数、財政的関与、人的関与の最小化に関するこれまでの実績についてお尋ねします。
◯総務企画局長(中村英一) これまでの実績につきましては、平成16年度から3次にわたる外郭団体改革実行計画に基づきまして、団体数につきましては、平成16年度の43団体から平成28年度の30団体へと13団体、4分の1以上を削減いたしております。さらに、現時点で解散が決まっている団体として、土地開発公社、水産加工公社の2団体がございます。
財政的関与につきましては、福岡市から団体への補助金、負担金、委託料の支出額について、計画期間前年となる平成15年度の約349億円から平成28年度は約264億円へと約85億円、約4分の1を削減いたしております。
また、人的関与につきましては、福岡市からの派遣職員数を平成16年度の617人から平成28年度は263人と354人、2分の1以上を削減いたしております。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) それでは、団体数、財政的、人的関与の最小化以外に何か取り組みをされたのでしょうか、お尋ねいたします。
◯総務企画局長(中村英一) 団体数、財政的、人的関与の最小化以外の取り組みといたしましては、平成15年度から外郭団体みずからが定期的に事業や財務内容を点検し、事業の健全性、効率性などを評価する仕組みでございます経営評価システムを導入いたしますとともに、外郭団体のあり方や事業見直しの参考とするため、平成15年度及び平成22年度、23年度には監査法人による経営評価を実施いたしました。
また、平成25年度に随意契約の総点検を行いまして、外郭団体との随意契約を競争性のある契約手続に見直す取り組みを開始し、さらに、平成26年度には外郭団体に関するアドバイザーを設置することによりまして、第3次外郭団体改革実行計画の進捗や、今回の外郭団体のあり方に関する指針の作成に当たって、団体ごとの評価や取り組みへの御意見をいただくなど、外郭団体見直しに当たってのさまざまな取り組みを行ってきたところでございます。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 確かに、さまざまな取り組みがなされているようです。
それでは、これまでの取り組みについて、福岡市としては御自身でどのような評価をされているのか、お尋ねいたします。
◯総務企画局長(中村英一) 外郭団体改革については、これまで3次にわたる改革実行計画に基づきまして、団体数の削減に目標値を設定いたしますとともに、財政的、人的関与の最小化などに鋭意取り組み、実績を上げてまいりました。
これまでの取り組みによりまして、外郭団体のかわりに民間事業者が担うことによって、新たな事業機会の創出やサービスの向上、また、団体による自主的、自立的な経営につながるなど、外郭団体も含めた効果的で効率的な行政運営が進んできたものと考えております。
外郭団体改革については、これまでの取り組みにより一定の成果を上げてまいりましたが、一方で、団体が実施している事業等について、団体で実施する必要性や、より効果的な実施方法とするための検討を要するものもございまして、外郭団体を取り巻く状況も変化していくため、引き続き検証や見直しに取り組んでいく必要があるものと考えております。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 現在残っている外郭団体には、まだ見直しが必要なところもあると思っています。今後とも、しっかりと取り組みを進めていく必要があると思いますので、よろしくお願いします。
まず、これまでの外郭団体実行計画であったものを第4次計画ではなく、あり方に関する指針としたのはどのような理由からでしょうか、お尋ねします。
◯総務企画局長(中村英一) 外郭団体のあり方に関する指針といたしました理由につきましては、平成16年度から3次にわたる改革実行計画に基づき団体の解散、統合を進めますとともに、財政的関与、人的関与の最小化を図ることなどによって、各計画で計画期間を定めて取り組み、一定の成果を得たものと考えております。
これからの取り組みにおきましては、これまでの計画期間を設け、改革を進めていくことを中心とした取り組みではなく、今後の行政需要の増大にも対応していくため、各団体の強みに焦点を当てた団体の有効活用にも取り組んでいく必要がございます。
このような中、社会経済情勢の変化や市民ニーズの多様化に伴って、法律の改正ですとか担い手となる新たな民間事業者の出現、行政需要の変化への対応など、なお取り組むべき課題もございますので、今後とも、検証、見直しが必要であると、このように認識いたしております。
外郭団体の検証、見直しを継続していくに当たりまして、各団体の課題に対応した団体ごとの取り組み方針を定めた指針を策定し、毎年度、進行管理を行いながら着実な見直しに取り組んでまいります。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) ただいまの答弁で、指針に変更をした理由は、ただ単に、減らす、潰すというだけではなく、これまでの取り組みで一定の成果を得、これからの行政需要の増大に対応するため、有効活用を図っていくということです。
指針の見直しの基本的考えや検証の視点はどのようなものなのでしょうか、お尋ねいたします。
◯総務企画局長(中村英一) これまでの3次にわたります外郭団体改革実行計画の取り組みを踏まえまして、団体の存在意義、必要性の検証、見直し、団体運営の効率化、健全化の推進、団体の適切な活用を外郭団体の見直しの基本的な考え方としております。
具体的には、団体が行う事業について、設立目的に照らして必要性の薄れたものや、民間でも同様のサービスの提供が可能なものなどについては、廃止や統合などの見直しを進め、また、外郭団体の経営の自立性を高め、効率的で健全な経営を推進するとともに、福岡市の政策の推進や市民サービスの向上の観点から、外郭団体が実施することにより、さらにメリットが発揮できるものについては、その活用を図っていくというものでございます。
このような基本的な考え方をもとに、事業の必要性、外郭団体で事業を行うことの妥当性、本市の財政的、人的関与の妥当性、団体の効果的な活用、団体運営の透明性等の確保の5つの視点をもって外郭団体を検証し、見直しに取り組んでまいります。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 我が会派みらい福岡市議団は、民にできることは民にということをかねてから訴えてまいりました。それなら、外郭団体をゼロにすべきではないかという御意見もあるかとは思います。
外郭団体は、時代の要請に応じて設立され、かつては外郭団体しかできなかった仕事がありました。しかしながら、現在では法制度の改正や新たな民間事業者の出現等によって、これらの仕事に順次民間が参入し、外郭団体にとってかわってきました。
外郭団体の役割も大きく変化すべき時代に来ていると思っています。
全外郭団体を廃止し、ゼロにするということは極端な話です。外郭団体だからこそできる市民のために必要な仕事もあるはずです。
このような視点から、いま一度残すべき団体とそうでない団体とを整理し、さらにめり張りのきいた見直しが必要ではないかと思っています。
先ほどの答弁では、民間資金の活用による柔軟な運営が可能、民間知識、ノウハウを生かした事業展開が可能、柔軟な事務執行が可能などのメリットがあるとして活用してきたとのことでした。
これは、時代の要請に応じて変わっていくものとは思いますが、この要件にかなっている外郭団体が現在残すべき団体であると考えます。
それでは、今後どのようにして外郭団体の検証、見直しを進めていくのでしょうか、具体的な方法についてお尋ねします。
◯総務企画局長(中村英一) 検証、見直しの具体的な方法につきましては、外郭団体が指針に基づき、自主的に取り組みを進めますとともに、福岡市は各団体に対して必要な指導や支援などを行い、また、指針において各団体の課題に対応した団体ごとの取り組み方針を定めておりまして、毎年度、各団体の取り組みについて進行管理を行いながら、着実な見直しに取り組んでまいります。
具体的には、団体ごとの取り組み方針に基づいて、設立目的の実現に沿った成果目標を設定いたしますとともに、見直しに向けた取り組み項目及びスケジュールを定め、毎年度取り組みの進捗状況を把握、検証し、必要な対応を求めるなどによりまして、指針に基づく取り組みの推進を図ってまいります。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 今後、各団体の成果目標、見直しに向けた取り組み項目及びスケジュールを定め、毎年度取り組み状況を把握する方法で検証及び見直しを進めていくとのことでしたが、見直される外郭団体自身や福岡市役所にとって都合がよい進め方になっているのではないでしょうか、御所見をお伺いします。
◯総務企画局長(中村英一) 外郭団体のあり方に関する指針は、平成26年度から就任いただいております有識者である外郭団体に関するアドバイザーの意見をお伺いしながら、外郭団体の見直しの方向性及び団体ごとの取り組み方針を定め、策定したものでございます。
また、取り組みの推進に当たっては、団体ごとの取り組み方針に沿って目標やスケジュールを整理した進行管理シートを活用し、外郭団体に関するアドバイザーの意見を聞きながら、評価、指導などを行いますほか、進捗状況を公表するなど着実な見直しに向け、取り組みの進行管理を行ってまいります。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 既に解散が決まっている外郭団体に福岡市土地開発公社と福岡市水産加工公社があります。このうち水産加工公社については、当時、魚滓の不法投棄や民間処理業者による悪臭が問題となる中で、市が責任を持って無公害処理をする必要があるとの理由から、昭和49年に設立されたものだと聞いております。現在では、市が外郭団体を通じて処理する必要がなくなったということで、解散が決まっている団体のようです。
民間が創意工夫を重ねてきた結果、魚滓処理技術が向上し、採算がとれるようになった。行政にかわってのサービス提供が可能となった。これは、まさに民にできることは民にであります。このような視点で、今後も外郭団体の検証、見直しをしっかり進めていく必要があります。
外郭団体が存在する限り、その時代の要請に合わせて検証や見直しは永遠に継続的に必要となるわけです。
改革実行計画の期間内に少し成果を出せばいいとか、指針に位置づけられたことだけに取り組めばいいとかということではなく、明らかに見直しが必要なものは早く取り組まなければなりません。
今後とも、さらなる外郭団体の見直しに向けた取り組みを、スピード感を持って進めていただきたいと考えますが、最後に御所見をお伺いし、この質問を終わります。
◯総務企画局長(中村英一) 今後の外郭団体の見直しに向けた取り組みにつきましては、柔軟なサービスの提供や民間ノウハウの導入など、その強みを最大限生かしつつ、社会経済情勢の変化や市民ニーズの多様化に的確に対応していく一方で、福岡市役所と同様に最少の経費で最大の効果を上げるという基本理念に基づき、事業の統廃合や経営の効率化など、今後とも、効果的、効率的な行政運営に取り組む必要がございます。
そのため、福岡市では、これまでも3次にわたる外郭団体改革実行計画に基づき、団体数の削減や財政的、人的関与の最小化など、着実に成果を上げてきたところでございます。
これまでの成果を、そして課題をしっかりと検証した上で、議員御指摘のとおり、今後とも、外郭団体のあり方に関する指針に基づき、行政需要の変化に対応するため、スピード感を持って不断の見直しに取り組んでまいる所存でございます。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 今おっしゃいましたように、今後とも、スピード感を持って改革に取り組んでいただきたいと再度お願いしておきます。
それでは次に、いじめ、不登校対策について質問してまいります。
10月26日に文部科学省が公表した問題行動・不登校調査結果によると、認知したいじめは32万3,808件と過去最多であり、また、小中高の暴力行為も過去最多、子どもの自殺も過去最多であったことが明らかとなり、報道でも大きく取り上げられています。中でも、いじめも暴力行為も、小学校、特に1年生から3年生で大幅に増加していることが今回わかりました。
対策としては、課題のある子どもに迅速かつじっくりと対応する教職員の確保が重要で、生活指導担当の増員を含め、私も要望していました生活指導主任と特別支援教育コーディネーターの専任化や、中学校で行っているような対策が小学校にも必要だと言われています。
また、1年を通じて30日以上学校に行かなかった不登校も小学校で全国過去最多ということも明らかになっています。
このような観点から、福岡市におけるいじめ、不登校対策について質問をしてまいります。
まず、いじめについてです。
平成26年度から29年度現在までの、いじめの認知件数の推移をお尋ねいたします。
◯教育長(星子明夫) 福岡市立の各学校がいじめを認知して教育委員会に報告した件数につきましては、平成26年度は54件、27年度は69件、28年度は122件、29年度は9月末現在で339件でございます。
28年度以降の認知件数増加の主な要因は、各学校に対して、いじめを正確に漏れなく認知することは、いじめへの対応の第一歩と周知したことで、今までふざけや、からかいなどとしていたものを各学校が積極的にいじめと認知したものと捉えております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) ただいまの答弁にありましたように、年々認知件数がふえていることは、ある意味、いじめ防止対策に積極的に取り組んでいただいた成果でもあると考えます。
次に、いじめの内容はどのようものか、お尋ねいたします。
◯教育長(星子明夫) 学校から教育委員会に報告されたいじめの主な内容につきましては、ひやかしやからかい、悪口や嫌なことを言われたこと、軽くぶつかられたり、たたかれたり、蹴られたりしたこと、仲間外れ、集団による無視をされたことなどでございます。以上です。
◯40番(三角公仁隆) それでは、このようないじめが認知された場合、どのような対応をされているのか、お尋ねいたします。
◯教育長(星子明夫) いじめを認知した場合の対応につきましては、学校はいじめられた児童生徒の立場に立ち、組織的に対応することとしております。
まず、学級担任や学年職員が、いじめに関係した児童生徒に原因や動機を含め事実関係を詳細に聞き取り、速やかに校長に報告します。その後、聞き取りした内容をもとに学級担任や生徒指導担当など複数の教員が、いじめた児童生徒に相手の苦痛を認識させ、いじめを二度としないという気持ちを強く持たせるように指導し、いじめられた児童生徒に謝罪を行わせます。
また、確認した事実や指導の内容について、いじめに関係した児童生徒の保護者に報告し、保護者の謝罪も行わせます。その上で学校は継続して、いじめが解消するまで、また、いじめが解消したかどうかも含めて注意深く観察をしております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) いじめゼロに向けて、今、答弁いただいたように、先生1人に任せずに組織的に今後もしっかり取り組んでいただくようにお願いしておきます。
次に、不登校問題についてです。
子どもたちには、小中学校時代に楽しい思い出をたくさんつくってほしいと私は願っています。
そこでまず、平成26年度から28年度まで3年間の不登校児童生徒数の推移について、年間30日以上、100日以上190日未満、190日以上の日数別、校種別にお尋ねします。
また、あわせて保健室登校を含む別室登校で登校している児童生徒の数についても、あわせてお願いします。
◯教育長(星子明夫) 欠席日数が年間30日以上の不登校児童生徒数につきましては、平成26年度、小学校137人、中学校794人、27年度、小学校129人、中学校767人、28年度、小学校148人、中学校838人でございます。
そのうち、欠席日数が年間100日以上190日未満の者は、平成26年度、小学校60人、中学校350人、27年度、小学校60人、中学校372人、28年度、小学校55人、中学校391人でございます。
また、年間190日以上の者は、平成26年度、小学校5人、中学校70人、27年度、小学校7人、中学校48人、28年度、小学校15人、中学校84人でございます。
保健室や校内適応指導教室など別室に登校している児童生徒数につきましては、平成26年度、小学校97人、中学校367人、27年度、小学校102人、中学校395人、28年度、小学校134人、中学校535人でございます。以上です。
◯40番(三角公仁隆) ただいまのように人数を聞いてみますと、年々ふえているように思います。
実際に、30日以上の欠席でなくても、遅刻や早退などを含めると、不登校傾向にある児童生徒はさらにふえるのではないかと思いますが、いかがでしょう。
1年間の通学日数を考えると、100日以上は、つまり半年以上、190日以上は、1日も学校に行けていないに匹敵する日数です。特に読み書き算数の基礎を学ぶ小学校でこれだけ行けないのは、本当に心が痛みます。
さて、本市独自のいじめ、不登校を未然に防ぐ取り組みとして、Q−Uアンケートがあります。これは私も強く要望し、実現したものですが、改めてQ−Uアンケートについてお尋ねします。
Q−Uアンケートは、何年生を対象に、いつの時期に実施しているのでしょうか、お尋ねいたします。
◯教育長(星子明夫) 学級集団の状態や児童生徒の意識を把握するQ−Uアンケートにつきましては、小学校4年生から中学校3年生までの6学年の児童生徒を対象に、毎年5月から6月に実施いたしております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) 他都市では、不登校の重大事案のケースの中には、やはりQ−Uアンケートで配慮を要するという結果が出た子どもであった事例もあり、学級集団の取り組みと個別支援の両方の側面が必要かと思います。
そこで、アンケート結果を受けて、学校としては具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか、お尋ねします。
◯教育長(星子明夫) 学校の取り組みといたしましては、Q−Uアンケートの結果を各学校で分析し、その分析結果を児童生徒一人一人への新たな対応や学級集団づくりに活用して、いじめや不登校の未然防止、早期発見につなげております。
また、学級や児童生徒の実態を把握し、教育相談などの個別支援や人間関係づくりの活動を取り入れるなど、学級経営の改善に役立てております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) Q−Uアンケートについては、以前も言いましたが、1回よりも2回やるとよりよい効果があると聞いています。そこで、問題となったことについては、組織的に取り組み、いじめ、不登校生を生まない、よりよい学級づくりをお願いしておきます。
また、今回の文部科学省の調査結果も踏まえ、今後は小学校低学年での実施や実施回数の充実についても検討されるよう要望しておきます。
以前から私は、小学校からの不登校対策の実施を要望してきました。小学校での対応こそ、最も緊急的に取り組む必要があるのではないでしょうか。
たしか、スクールカウンセラーの小学校への配置は、拠点となる中学校から定期的に派遣していると伺ったような記憶がございますが、現在、スクールカウンセラーの小学校への配置状況や相談件数はどのようになっているのでしょうか、お尋ねいたします。
◯教育長(星子明夫) 小学校へのスクールカウンセラーの配置につきましては、学校規模に応じて定めた日数を配置しており、配置している日以外に、子どもや保護者から相談や面談の希望があった場合も、スクールカウンセラーを臨時配置して相談等に対応しております。
相談件数につきましては、平成26年度は5,338件、27年度は6,488件、28年度は7,744件でございます。以上です。
◯40番(三角公仁隆) やはり先ほどのいじめの認知件数同様、相談件数はふえているようです。
以前お話ししましたが、東京都では、小学校5年生を対象にスクールカウンセラーによる全員面接を行っています。これは、子どもたちに心と体の発達に伴う不安が多い学年でもあること、何かあればいつでも相談できる人がいることをお知らせする意味もあります。
学校によっては、スクールカウンセラーに限らず、管理職、養護教諭、担任を持たない教員など複数の教員で面接を行っているようです。
先ほどのQ−Uアンケートの結果を見て、配慮の必要な児童生徒には個人面談を行っている学校もあるそうです。子どもたちのSOSにはすぐに保護者や担任、スクールカウンセラー、養護教諭などが連携して迅速に対応することが解決に導くのではないかと思っています。
他都市では、小中学校に週3日スクールカウンセラーが配置されているところも珍しくはありません。スクールカウンセラーが何かあって派遣されるのではなく、日ごろからいる日があることが大事で、日常的に授業観察をする、また、個別に人間関係をよくすることなど、ソーシャルスキルトレーニングを行うなど、カウンセリングの仕事以外にもスクールカウンセラーの役割はとても大きいと感じています。そして、小学校にこそ、今、必要性があるのではないかと私は考えています。
何もカウンセラーの資格要件は、臨床心理士の資格にこだわる必要はないと思います。地域の人材であったり、教員のOBであったり、また、学級集団に大きくかかわり、反社会的な行動、学級経営、集団指導ができるガイダンスカウンセラーなど、いろいろな人材がいるのではないでしょうか。
他都市の多数の事例を見ると、国が示すスクールカウンセラーの予算や資格要件にとらわれず採用しています。福岡市独自の予算を組んで、スクールカウンセラーなどの相談員を募集する時期に来ているのではないでしょうか。
不登校児童生徒が増加傾向にある中、まだまだいじめ、不登校の対策は工夫や取り組みの強化が必要だと感じますが、福岡市は今後どのように取り組んでいくのでしょうか、御所見をお伺いし、この質問を終わります。
◯教育長(星子明夫) いじめや不登校の背景は、子どもの発達段階や学校、家庭における状況、親子関係など子どもを取り巻く環境が複雑に関係しております。そのため教員が、心理の専門家であるスクールカウンセラーや福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーなどと連携し、早い段階から組織的にいじめや不登校の課題に対応しております。
今後とも、学級担任を初めとして、中学校ブロックに配置している不登校対応教員、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーが小中学校の枠を超えて強く連携し、いじめや不登校に対して、きめ細やかな対応を行っていくとともに、義務教育9年間を通した教育相談体制の強化についても検討をしてまいります。以上です。
◯40番(三角公仁隆) ぜひきめ細やかな対応を行っていただきたいと、再度要望しておきます。
次に、がん教育とがん検診について質問いたします。
我が国のがんの状況は、日本人の死因の第1位で、生涯のうちにがんにかかる可能性は2人に1人とされ、年々ふえ続けています。このような中、がん対策に当たっては、全ての病院でがん患者の情報を登録する全国がん登録を初め、さまざまな取り組みが行われています。
そこで、がん教育と各種のがん検診について質問してまいります。
まず、がん教育についてです。
がん教育は、健康教育の一環として、がんについて正しい理解と、がん患者や家族など、がんと向き合う人々に対する共感的な理解を深めることを通して、自他の健康と命の大切さについて学び、ともに生きる社会づくりに寄与する資質や能力の育成を図る教育です。
がん教育を実施するに当たり、効果的な指導が行えるよう作成された補助教材では、がんとはどのような病気なのか、がんの経過と種類、予防、治療法のほか、がん患者への理解と共生についても触れています。
平成28年度のがんの教育総合支援事業モデル校で実際に活用した上で、学校現場からの意見も踏まえ、平成29年6月に改訂が行われています。
そこで、まず、福岡市においては、がん教育にどのように取り組んでいるのか、お尋ねいたします。
◯教育長(星子明夫) 福岡市では、平成26年度に文部科学省より、がんの教育の分析、調査を行う、がんの教育総合支援事業の委託を受け、医療関係者などで構成する福岡市がんの教育連絡協議会を設置いたしました。
この協議会で、がんの教育のための教材を作成するとともに、小学校、中学校、高等学校それぞれ1校のモデル校での実践をもとに、教材の内容や授業の進め方などの検討をいたしました。
27年度、28年度においては、モデル校を小学校7校、中学校7校、高等学校1校に拡大し、実践と検証を重ねてまいりました。
これら3年間の成果を踏まえ、29年度からは引き続き高等学校1校での実践と検証を行うとともに、全ての小中学校において、保健の学習や道徳の時間などでがんの教育を実施しております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) 平成28年に文部科学省によって外部講師を用いたがん教育ガイドラインが策定されています。がん教育の実施に当たり、がんそのものの理解やがん患者に対する正しい認識を深めるためには、がんの専門家の活用が重要になっています。
私も以前、福岡市内の小学校で、がん教育の実践の場を見させていただいたことがあります。
そこで、福岡市では、がん教育を推進するために、外部講師をどのように活用されているのでしょうか、現状をお尋ねします。
◯教育長(星子明夫) 外部講師の活用につきましては、平成29年3月に教育委員会が作成した福岡市がんの教育指導の手引きを活用して、まず、児童生徒にがんについての正しい知識を学ばせた上で、がんの経験者や医療関係者などの外部講師に、それぞれの専門的な立場から命の大切さについて講話をしていただいております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) がん教育については、小児がんの当事者や家族にがん患者がいる、または家族を亡くした児童生徒がいるなどの場合に加え、がんに限らず、重病、難病などにかかったことがある児童生徒がいる場合は、授業を展開する上で特段の配慮が必要だと思います。
また、群馬県、愛知県、東京都などの自治体では、教科書だけではなく、補助教材として子ども用リーフレットを作成し、活用しています。(資料表示)ここにお持ちしているのが岩手県、群馬県、東京都教委、これは東京都の教師用、そして、これが愛知県の中学生用、私、これ目を通してみたんですが、本当にわかりやすく、内容もよくなっていると思います。
そこで、福岡市では、このような子ども用リーフレットなどを作成されているのでしょうか、お尋ねします。
◯教育長(星子明夫) 子ども用リーフレットは作成しておりませんが、がんの正しい知識について学ぶための学習スライドや学習プリント、命を大切にする心を育てるための体験談を記載した福岡市がんの教育指導の手引きを活用し、授業の充実を図るとともに、授業で用いた学習プリントを家庭に持ち帰らせ、保護者の啓発にも役立てております。以上です。
◯40番(三角公仁隆) 子ども用のリーフレットは作成していないとのことですが、がん教育は、さまざまな疾病の予防や望ましい生活習慣の確立なども含めた健康教育で、何よりも自分や周りの人の命を考え、命を大切にする教育だと考えています。
子どもたちが、がんについて、自分や家族の身近な問題として捉え、正しい知識や命の大切さを考えていくには、子どもたちがいつでも手にとって学習に使えるよう、リーフレットを作成し、保護者も含め啓発していくことが大事だと考えます。
今後、積極的に取り組むためにも、すぐに使えて家族でも話題にできる子ども用リーフレットを作成していくべきだと考えますが、御所見をお伺いします。
◯教育長(星子明夫) 子どもたちが学校の授業で学んだことを家庭でも話題にし、家族とともにがんの知識や命の大切さについて考えることができるように子ども用リーフレットを配布することは、現在、福岡市が行っているがんの教育のさらなる充実につながると考えております。三角議員御提案のリーフレットの作成については、今後検討をしてまいります。以上です。
◯40番(三角公仁隆) ただいまの御答弁、検討していただけるような御答弁をいただき、本当にありがとうございます。よろしくお願いしておきます。
次に、各種のがん検診についてです。
福岡市では、国民健康保険の特定検診よかドックのほかに、さまざまながん検診を実施していると聞いています。
まず、そのがん検診の内容や年齢、費用などについてお尋ねいたします。
◯保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市におきましては、会社等で検診を受ける機会のない方を対象に、国の指針に基づき、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診の5つの検診を実施しております。また、福岡市独自の施策として、前立腺がん検診を実施しています。
対象年齢につきましては、胃がん検診は、満35歳以上の方を対象にエックス線検査を、また、満40歳以上の方を対象に内視鏡検査を実施しております。次に、大腸がん検診及び肺がん検診は、満40歳以上の方を対象に、また、子宮頸がん検診は、満20歳以上の女性の方、乳がん検診は満40歳以上の女性の方、前立腺がん検診は、満55歳以上の男性をそれぞれ対象に実施しております。
次に、費用についてでございますが、保健福祉センターや健康づくりサポートセンター等で行う集団検診と医療機関で行う個別検診では、検診で必要となる1人当たりのコストが異なることから、自己負担額が異なる場合がございます。集団検診の場合は、胃がん検診600円、大腸がん検診500円、肺がん検診500円、子宮頸がん検診400円、乳がん検診は、40歳代の方が1,300円、50歳以上の方が1,000円となっています。
また、個別検診の場合は、胃がん検診1,800円、大腸がん検診500円、子宮頸がん検診1,200円、乳がん検診は、40歳代の方が1,500円、50歳以上の方が1,200円、前立腺がん検診1,000円となっております。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 次に、がん検診はどのくらいの人が受診しているのでしょうか、受診率についてお尋ねします。
◯保健福祉局長(永渕英洋) がん検診の受診率につきましては、会社で受ける検診や人間ドックを利用している方の把握ができないため、正確な算出が難しい状況にあります。そのため、福岡市が実施しているがん検診では、国の考え方に基づく算出方法で受診率を計算しており、それによりますと、平成28年度の受診率は、胃がん検診9.0%、大腸がん検診8.2%、肺がん検診3.8%、子宮頸がん検診28.3%、乳がん検診16.7%、前立腺がん検診11.6%となっております。
なお、会社で受ける検診や人間ドックを含め、がん検診を受けている福岡市民の割合は、各種アンケート調査等の結果から、それぞれの検診種目において3割から4割程度と推計しております。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) それでは、検診の結果、どこのがんが発見されているのか、その人数と発見率についてお尋ねいたします。
◯保健福祉局長(永渕英洋) 平成27年度のがんの発見者数と発見率につきましては、胃がん検診121人、0.32%、大腸がん検診144人、0.35%、肺がん検診7人、0.04%、子宮頸がん検診60人、0.11%、乳がん検診111人、0.47%となっており、国が示すがん検診実施に当たって達成すべき発見率の値をいずれも満たしております。
また、福岡市が独自に行っている前立腺がん検診につきましては、発見者数149人、発見率1.11%となっております。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) それでは、発見率はやはりばらつきがあるようです。福岡市でも20歳の年に子宮頸がん検診、また40歳の年に乳がん検診の無料クーポンが出ているかと思いますが、この子宮頸がん検診や乳がん検診の無料クーポンの使用者数及び使用率はどのようになっているのか、お尋ねいたします。
◯保健福祉局長(永渕英洋) 子宮頸がん検診の無料クーポン券につきましては、対象者である満20歳の女性8,288人に送付し、そのうち使用者は946人で、使用率は11.4%であり、乳がん検診の無料クーポン券につきましては、対象者である満40歳の女性1万2,472人に送付し、そのうち使用者は3,155人で、使用率は25.3%となっております。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 会社で受ける検診と比べ、健康保険の被扶養者や国民健康保険の加入者は、本人が意識しないと、なかなかがん検診に行く機会がないのではないかと思います。
そこで、健康診断のお知らせや啓発などはどのように行っているのでしょうか、お尋ねします。
◯保健福祉局長(永渕英洋) がん検診を初めとする各種の検診につきましては、毎年4月1日の市政だよりにあわせ、区ごとの日程や医療機関名などを記載した健診ガイドを全世帯に配布するほか、さまざまな機会を通じて広報、啓発を行っております。
平成29年度におきましては、女性向けのフリーペーパーに女性特有のがんの受診促進に向けた広告を7月から9月にかけて掲載し、10月の乳がん月間には女性向けの民間イベントにブース出展を行うとともに、12月15日の市政だよりにおきましては、1面から3面の全面を使って健診特集を組んでおります。
また、平成30年1月17日には、がんに関する講演会を実施する予定としており、受診促進に向け啓発の強化に努めているところでございます。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) 受診率を上げるために、今後も積極的な啓発活動をお願いしておきます。
さて、我が国の死亡順位1位は、悪性新生物、いわゆるがんであり、2位は心疾患、3位は肺炎となっています。
そこで、福岡市における死亡順位の統計があれば教えてください。また、その対策について、どのような取り組みをされているのか、お尋ねします。
◯保健福祉局長(永渕英洋) 福岡市における死亡原因につきましては、1位が悪性新生物、いわゆるがんでございまして、2位が心疾患、3位が肺炎となっております。このうち、悪性新生物の死亡率が大きく伸びており、早期発見、早期治療を目的に、がん検診の推進に取り組んでいるところでございます。また、がんは生活習慣病の一つでもあり、栄養、運動、たばこなどの生活習慣病予防にも取り組んでいるところでございます。以上でございます。
◯40番(三角公仁隆) がんの内訳を見ると、肺、大腸が増加傾向にあるようです。
このような中、他都市の取り組みを見てみると、例えば、鹿児島県では肺がんの死亡が1位であることから、肺がんの早期発見に有効とされている低線量CTによる肺がん検診を50歳以上の県民を対象として、自己負担額3,150円で行っています。
鹿児島県では、これまで福岡市と同様に、肺がんの発見率が0.04%と大変低かったのですが、低線量CT肺がん検診を取り入れた結果、がん発見率が0.34%となり、エックス線検査による肺がん検診と比べ6.8倍も高くなっています。
さらに、鹿児島県では、精密検査後の追跡調査も行われていました。
そのほか、国民健康保険加入者、後期高齢医療制度加入者に人間ドックや脳ドックの助成を行っている都市も多く見られます。
助成金額については、上限2万円のところもあれば、自治体によって金額の違いはありますが、発症しやすい特定の歳を限定しての助成など、さまざま工夫されていることがわかります。
病気の早期発見には、がん検診、健康診断が有効であることは間違いありません。せっかくの健康診断も、受診しなければ意味がありません。受診をしていただくよう、啓発の取り組みは今後も継続して行うことが必要かと考えます。
私自身、父と兄をがんで亡くしています。がんという病気を身近に感じている人間の一人です。
これらの経験で感じたことは、やはり人間にとって健康が最も大事だということです。
また、万が一病気にかかることがあっても、人生に希望を持ちながら前を向いて日々の暮らしを送ることが生きていく上で、本人にとっても、家族にとっても、とても大切なことなんです。
2人に1人ががんにかかると言われる現代社会では、働きながらがんとともに生きる時代です。がん患者が働くことを、ながらワーカーというワードに置きかえ、相談しながら、話し合いながら、通院しながら、治療しながら働くという現代のがん治療のスタイルを皆さんに伝えておきたいと思います。
また、がんを克服して社会復帰した方や、治療中、いわゆるながら中の方の前向きなメッセージをメディアでも伝えています。治療しながらも、生きがいを持つことが大切で、それは夢であったり、仕事であったり、日々の生活であるかと思います。
がんは、治る病気だと言われています。温かい社会環境や周りの人々の病気に対する正しい知識と理解は、がんと闘う人に勇気と希望を与えてくれます。
とは言え、12月3日の西日本新聞では、「働くがん患者 支援進まず」という記事が掲載されていました。主要91社へのアンケート調査結果によると、短時間勤務制度や在宅勤務制度を整備していない企業が約70%に上るということです。
ぜひ、治療をしながら前向きに生きていける、そのような社会を実現していくため、まずは誰にでも優しいユニバーサル都市・福岡に取り組む福岡市から発信していただけるよう、私も全力で取り組んでいきたいと考えています。
最後に、福岡市のがん検診は、現状の検査項目だけで果たして病気の早期発見につながるでしょうか。他都市に比べ、取り組みが遅いようにも感じます。
現在の検査項目だけでなく、がんの発見率を上げるための対策といえば、肺CT検査や脳ドック、人間ドックなど有効だと思われる検査については助成を拡大する必要があると思いますが、御所見をお伺いし、私の質問を終わります。
◯保健福祉局長(永渕英洋) 日本人の2人に1人ががんに罹患し、福岡市における死亡原因の1位であるということなどから、その対策はますます重要になると考えております。
一方、自治体で行うがん検診は、対策型検診と呼ばれ、検診によって確実にがんを発見できること、発見したがんの治療法があることなどの条件を満たした上で、検診に伴う体への負担などのデメリットと、地域全体の死亡率の減少というメリットを比較衡量の上、検診種目、対象年齢、受診間隔、実施方法等が厚生労働省によって詳細に定められ、自治体はこれに基づき事業を実施することとされているところでございます。
このような中、本年10月に閣議決定された国の第3期がん対策推進基本計画では、がんとの共生を柱の一つとして掲げ、がんになっても自分らしく生きることのできる地域共生社会の実現を目指すこととされており、福岡市においても、まずは来年1月17日に、がんになっても働ける社会づくりをテーマに講演会を実施することとしております。
福岡市におきましては、このような国の方向性や他都市の状況を踏まえながら、医師会等とも連携し、より効果的な手法についてしっかり調査研究を進めるなど、がん対策の推進を図ってまいりたいと考えてございます。以上でございます。
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