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◯47番(笠 康雄)登壇 おはようございます。もうすぐ待ちに待っていた春がやってまいります。桜のつぼみもだんだんと、その大きさが大きくなっているように感じます。桜といえばお酒がつきものです。もう一度桜の花の下で今は亡き三角議員とお酒を酌み交わしたかった、そういう思いで立たせていただいております。三角議員とはもうお酒を一緒に飲むことはできませんが、きょうは理事者の皆様におかれましては、かつて彼が主張していた財政問題あるいは教育問題を取り上げて、一部織り込みながら質問してまいりますので、ぜひとも前向きの答弁をよろしくお願い申し上げます。
では、質問に入らせていただきます。
私はみらい福岡市議団を代表し、国分議員の代表質問に関連して、西部地域における教育環境の充実について、自動車専用道路の利便性向上について、公共施設の配置のあり方について、博多港の戦略的な取り組みについて、以上4点について質問していきます。
まず最初に、西部地域における教育環境の充実についてお尋ねします。
福岡市は推計人口で157万人を超えました。にぎわいが増し、利便性も向上し、子育て世帯にとっても、より暮らしやすいまちへと成長しています。このことは、魅力あるまちづくりを目指し、地域住民や事業者を中心に福岡市が努力してきたたまものだと言っても過言ではありません。その一方で、市内には人口が減少している地域もあります。私は子どもの教育環境という観点から、この部分にも目を向ける必要があると考えます。同じ市内にたくさんの仲間と切磋琢磨しながら経験を積むことができる学校もあれば、そうでない学校もある。そして、そのような状況が西区の九大学研都市駅を中心とする西部地域で起きています。西区の西部地域は、九州大学の移転や伊都土地区画整理事業の進展に伴い、福岡市の中でも人口が最も急増しているエリアの一つです。田園風景が広がっていたものが、瞬く間に子育て世帯を中心に人気の住宅街に変貌を遂げました。その一方で、同じ西部地域でも北崎校区と今津校区では人口が減少傾向にあります。
そこでまず、北崎小学校及び今津小学校の、20年前、平成9年と現在、平成29年の学級数、児童数、さらに、5年後の見込みについてお尋ねします。
また、北崎中学校区には北崎小学校の1小学校しかなく、小中学校ともに全ての学年でクラスがえができないため、北崎小学校に入学した児童は、その後、義務教育の9年間を、固定化された人間関係の中で学校生活を送ることになります。しかしながら、小学生から中学生の間は、さまざまな価値観を持った友人や先生とのかかわりの中から多くのことを学べる大切な時期です。そのような時期に、子どもたちが閉鎖的な教育環境の中で過ごすことは大きな課題があるのではないかと考えますが、御所見をお伺いします。
次に、自動車専用道路の利便性向上についてお尋ねします。
今お話ししました西区西部地域は、福岡前原道路と福岡高速1号線が福重ジャンクションで直結し、さらに、福岡都市高速道路の環状化によって交通利便性が大きく向上したと感じています。そして、福岡前原道路を含む西九州自動車道は、現在も佐賀県や長崎県で着実に整備が進み、その効果として、福岡方面から佐賀県の伊万里や有田地域への観光客が増加するとともに、伊万里市から福岡県への木材出荷量が増加するなど、西九州自動車道の整備によって九州の西北部地域との人や物の交流が進んでいると聞き及んでいます。また、隣接する糸島市は豊かな自然や食材を生かした地域観光の振興に力を入れ、平成27年の観光入り込み客数は約614万人と、5年前の平成22年に比べて3割以上増加するなど、全国各地から多くの人が訪れています。このように、西九州自動車道は今後もさらなる利用拡大が期待されています。一方、西九州自動車道は、糸島市内には未整備区間が残り、佐賀、長崎県内では片側1車線の暫定供用区間があるなど、高速性や定時性のほか、安全性や事故、災害時における信頼性への課題も残されています。また、この西九州自動車道と福岡都市高速道路との接続部分には料金所が設置され、同じ福岡市内でありながら料金体系が異なることから、地域住民にとっては分断されている感もあります。さらに、この料金所付近では、近年、平日朝夕の通勤時間帯はもとより、休日にもかなりの渋滞が起きるなど、さまざまな課題が発生しています。これら課題の解決には時間を要するものもありますが、料金所付近の渋滞は早急に解決していくべきと考えます。
そこで、福岡前原道路と福岡都市高速道路が接続する福岡西料金所の交通量について、10年前と現在を比較し、どのように推移しているのか、また、この西料金所の渋滞発生状況についてお尋ねします。
次に、公共施設の配置のあり方についてです。
福岡市では現在、天神ビッグバンやウォーターフロントネクスト、FUKUOKA Smart EASTなどの大きなプロジェクトが推進され、まちづくりが大きく転換していこうとしています。このような環境の変化だけではなく、まちそのものが勢いのある元気なまちであり続けるためには、人生100年時代の到来を意識し、多くの市民が地域の課題解決やまちづくりに主体的にかかわり、交流することが重要ですし、文化芸術やスポーツ・レクリエーションを楽しみ、心豊かな暮らしを送ることも必要であります。これらのことを実現させるためにも、場の提供を含めた環境づくりは福岡市が積極的に行うべきだと考えます。福岡市には行政サービス、コミュニティ、文化芸術、スポーツ・レクリエーションなど、それぞれの目的を持ったさまざまな公共施設が整備されています。市民センター、地区体育館、市民プールなどは各区に整備されていますが、地域交流センターのように特定の地域だけに整備されている施設もあります。本来、多くの市民が利用する身近な公共施設は各区公平に配置し、行政サービスの機会均等を図る必要があると思います。総合体育館や拠点文化施設など市内唯一の施設もあり、全ての公共施設が各区に整備される必要はありませんが、地域住民にとって身近な公共施設は地域間のバランスや交通事情などを考慮し、適正に配置されるべきです。
そこで、特定の区や地域だけに整備されている地域交流センターや音楽・演劇練習場、運動施設を有する公園について、福岡市の考え方を質問していきたいと思います。
まず、現在、新たに早良区四箇田団地に地域交流センターの整備計画が進められていますが、地域交流センターの役割や設置の状況及び今後の展開についてお尋ねをします。
次に、博多港の戦略的な取り組みについてお尋ねします。
この質問は、先月19日に御逝去された我が会派の三角議員が平成29年9月議会で取り上げられたテーマであります。三角議員は存命中、博多港の振興に熱心に取り組まれていました。その遺志を受け継ぎ、本日、私のほうから質問させていただきます。
先日、地元民放のニュース番組で平成の時代を振り返るをテーマに特集が組まれ、そのシリーズ第1回目に博多港が取り上げられていました。番組では、平成の時代、博多港は物流、人流ともに急激な成長を遂げ、福岡市の成長の原動力として、福岡市の発展に大きく貢献してきたという紹介がなされていました。番組を見て、私自身、第3委員会に長らくかかわってきた議員として非常にうれしく思った次第です。これも福岡市が博多港へのさまざまな要請や、時代の変化にしっかり対応してきた結果だと高く評価しています。しかしながら、グローバルな物流再編の波、深刻化する労働力不足への対応など、時代の要請は、急速に変化しており、博多港が果たすべき役割も刻々と変化し、増大しています。博多港は今非常に好調ではありますが、果たすべき役割を的確に捉え、好調な今だからこそ、将来を見据えた取り組みを戦略的に進める必要があると考えます。
そこで、まずは博多港が果たすべき役割についてお尋ねします。
以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。
◯教育長(星子明夫) 西部地域における教育環境の充実についてお答えします。
北崎小学校及び今津小学校の学級数、児童数につきましては、各年度5月1日基準日で、北崎小学校は平成9年度が10学級、227人、29年度が7学級、105人です。29年度の学校基本調査の数値をもとに推計した5年後の見込みは7学級、約100人になると見込んでおります。次に、今津小学校は平成9年度が6学級、184人、29年度が7学級、119人、5年後の見込みが7学級、約100人です。
次に、全ての学年でクラスかえができない小規模校につきましては、固定化された集団の中で多様な考え方に触れる機会や、お互いに切磋琢磨する機会が少なくなりやすいといった課題がある一方で、児童生徒一人一人の状況に応じたきめ細やかな指導が行われるといった長所もございます。今後とも、授業の方法などを創意工夫しながら、着実に教育活動を実施してまいります。以上です。
◯道路下水道局長(三角正文) 自動車専用道路の利便性向上についての御質問にお答えいたします。
まず、福岡前原道路と福岡都市高速道路が接続する福岡西料金所を通過する交通量の10年前との比較でございますが、福岡前原道路の管理運営を行っております福岡県道路公社によりますと、平成18年度は1日当たり約2万1,700台、平成28年度は1日当たり約3万3,200台と聞いており、10年前の約1.5倍となっております。
次に、福岡西料金所における渋滞の発生状況でございますが、福岡県道路公社が平成28年7月に実施した実態調査によりますと、平日朝のピーク時に都心方面から西向き料金所前での車列の長さが最大約300メートル、平日夕方のピーク時に今宿方面から東向き料金所前での車列の長さが最大約250メートル確認されたと聞いております。以上でございます。
◯市民局長(下川祥二) 公共施設の配置のあり方についての御質問にお答えいたします。
地域交流センターの役割につきましては、地域住民の交流を促進する場として地域コミュニティの活性化に資するとともに、文化及びスポーツの振興、地域福祉の向上に寄与するために設置しております。また、設置状況につきましては、平成8年に策定した第7次福岡市基本計画において、各区の市民センターや地区体育館などで提供するサービスを補完する施設として市内4カ所に整備することとしております。これまでに博多南地域交流センター、和白地域交流センター、西部地域交流センターの3カ所を整備しており、現在、2021年の開館を目途に(仮称)早良地域交流センターの整備を進めております。以上でございます。
◯港湾空港局長(中村貴久) 博多港の戦略的な取り組みについてお答えいたします。
博多港が果たすべき役割につきましては、社会情勢や港に求められるニーズの変化を背景に質、量ともに拡大してまいりました。時系列で御説明いたしますと、昭和の時代は物流機能が中心で、鋼材や穀物など、ばら積み貨物のみの取り扱いでしたが、その後、物流におけるコンテナ化が進展し、その機能は大きく拡大しております。また、平成に入りますと、生活の足である市営渡船に加え、釜山への国際フェリーや高速船が就航し、特に近年ではクルーズ船の寄港回数の増加や大型化に伴い、人流機能も急激に拡大しておるところでございます。さらに、マリンメッセ福岡や国際会議場などのMICE施設の立地やにぎわい拠点の形成など、都市的機能も求められており、博多港が果たすべき役割は年々増大しているものと考えております。以上でございます。
◯47番(笠 康雄) それでは、2問目に入ります。
まず、西部地域における教育環境の充実についてお尋ねします。
先ほどの答弁によりますと、北崎小学校と今津小学校の現在の児童数は20年前と比べて大幅に減少し、5年後においてもやや減少傾向にあるようです。また、小規模校が抱える課題や、そのよさについては理解しました。ところで、先日、私が北崎小学校に通う男の子と話す中で、小学校にもっと友達がいたらソフトボールやサッカーができるのになと言っていました。その子のクラスは男子は8人しかいないそうです。そもそも各学年1クラスしかない学校ではクラスマッチのようなことはできませんし、8人しかいないのでは1つのチームをつくることさえできないのです。北崎小学校や今津小学校では、小規模校が抱える課題解消に向けて、学校の意向も聞きながら、例えば、体育や音楽の授業を合同で実施し、多様な学習形態をとったり、近隣の大規模校から児童の受け入れを試みたり、また、北崎小学校では中学校と敷地が隣接していることを生かし、施設一体型の小中一貫教育を導入するなど、さまざまなことに取り組むべきです。
このように、両校の子どもたちが多様な価値観と触れ合い、切磋琢磨できるような取り組みを推進する必要があると思いますが、御所見をお伺いします。
次に、自動車専用道路の利便性向上についてです。
西区西部7校区は、平成28年9月現在の人口が約6万2,000人と、10年前に比べ約3割も増加しています。また、今後も平成30年度に予定される九州大学の移転完了や北原、田尻地区及びJR周船寺駅南における新たな土地区画整理事業の検討など、さらなる人口増加が予想されるところです。
このような状況の中、福岡前原道路では、平成26年に上下線に1レーンずつETCが導入されました。私たち地元民の要望にお応えいただいた福岡県道路公社を初め、福岡県、福岡市の関係者の皆様に改めて感謝を申し上げます。しかし、それでも平日朝夕の時間帯は渋滞が見られ、特にゴールデンウイークやお盆など、自動車交通が集中する時期は福岡西料金所から福重ジャンクション付近まで車列がつながる光景をたびたび目にします。このまま交通量がふえれば都市高速道路そのものへの影響も懸念されますが、この渋滞要因の一つは料金所のETCレーン不足にあるのではないでしょうか。
そこで、福岡前原道路の各料金所にETCレーンの増設が必要だと思いますが、御所見をお伺いします。
また、福岡前原道路と接続する福岡都市高速道路は、昭和55年の供用開始以来、これまで57キロメートルが整備されてきました。環状化して5年が経過した今、福岡都市高速道路全体として機能の再点検を行う時期が来ているのではないかと考えます。例えば、福岡都市高速道路は片方向の出入り口、いわゆるハーフランプが多く、前原方面から福岡都市高速道路の環状線外回りを天神方面に通行してみると、百道ランプまで一般道へおりることができない状況です。また、姪の浜から西区西部地域や糸島へ向かう際も福重まで行かなくてはなりません。西区役所や姪浜駅などがある姪浜地区は福岡市基本計画では地域拠点に位置づけられ、西区の生活圏域の中心でもあるため、西区民にとっては大変利用しづらい状況になっています。
そこで、福岡都市高速道路に片方向のハーフランプが多いのはなぜなのか、また、福岡都市高速道路の機能充実のために、全てのランプとは申しませんが、少なくとも真に必要な箇所においてはハーフランプのフルランプ化を検討すべきだと考えますが、御所見をお伺いします。
次に、公共施設の配置のあり方についてですが、生活の質の向上に向けては、市民が音楽や演劇など、文化芸術活動に取り組む機会をふやし、心豊かな生活を送れるようにすることも大事です。そのためには文化芸術活動の場を充実させる必要があります。このような観点から、このたび東区に完成したなみきスクエアには音楽・演劇練習場が設置されました。この音楽・演劇練習場は、音楽やダンス、演劇などの活動の場として活発に利用されていますが、稼働率が高く、予約がとりにくい状況であると聞いています。一方、市内西南部方面を見ると、平成22年に地域交流センターさいとぴあが開館しましたが、音楽・演劇練習場は設置されず、福岡市の城南区、早良区、西区の西南部方面には音楽・演劇練習場がありません。このため、地元の文化活動者からは活動の場所確保に苦慮しており、市内の西南部方面にも設置してほしいとの声を聞いています。
そこで、音楽・演劇練習場について、その役割と設置状況及び今後の展開についてお尋ねします。
次に、博多港の戦略的取り組みについてです。
先ほど答弁いただいたように、博多港が果たすべき役割は増大していると私も感じています。平成29年4月にアイランドシティのコンテナターミナルが拡張され、著しい混雑も若干緩和されたと聞いていますが、平成29年の取扱量は過去最高を更新し、ターミナル整備が追いついていないのではないかと今後に向けて心配になります。また、先月の第3委員会では、クルーズ船の寄港について、上海港と覚書を締結したとの報告を受けました。クルーズ船を両港の間で定期的に往来させる定期クルーズの就航について上海港から提案があったと聞いていますが、非常に画期的なことだと思います。これらが実現すれば寄港回数がますますふえていくのではないかと期待をいたします。しかしながら、博多港では現状でもクルーズ船の岸壁が不足し、寄港をお断りせざるを得ない状況とも聞いています。このままではお断り件数がより一層ふえるのではないかと思います。このように、現在の博多港は好調であるがゆえに、土地や施設が足りない状況になっているのではないでしょうか。将来に向けて、港の供給力を高めていく取り組みが必要であると考えます。
なお、クルーズ船の受け入れについては、我が会派の藤本議員から総会質疑にて改めて質問させていただきます。
ここで少し話題を変えてみます。最近、なかなか触れられてこなかった荒津地区を見てみたいと思います。荒津地区は、市民生活や都市活動に不可欠な石油基地として重要な役割を果たしてきました。しかし、高度成長期以降、都市化の進展に伴い、近傍まで住宅地が拡大し、今となっては周辺市街地との調和や都市防災の観点から課題が生じているのではないかと思います。一方、荒津地区の石油取扱量は減少し、一部では屋外タンクが撤去され、更地も生じていると聞いています。このような状況の中、例えば、新たな土地を確保し、時期を捉えて石油基地を移転させることも検討に値するのではないかと私は思います。また、博多港は荒津地区を含めた埠頭間の交通ネットワークにも課題があると考えています。中央ふ頭や博多ふ頭では、国際会議やイベントが開催されると激しい交通渋滞が発生します。また、都心に近い須崎ふ頭は、将来、都市的土地利用へ転換していくべきだと思いますが、そのためには、都心に集中する交通負荷を低減するため、湾岸地域の交通ネットワークを強化する必要があると考えます。これらは一例ですが、物流や人流などの港機能の拡大に加え、こうした都市部からの都市機能の拡大といった都市の成長に対応していくためにも、博多港がその受け皿としてしっかり貢献していくことが求められます。
そのためには、将来を見据えた都市戦略上の観点から博多港の戦略的な取り組みが必要であると考えますが、御所見をお伺いします。
以上で2問目を終わります。
◯教育長(星子明夫) 西部地域における教育環境の充実についてお答えします。
小規模校の教育環境を充実するために、児童の交流活動など、さまざまな取り組みを試みることは重要であると認識しております。御提案の小中一貫教育の導入につきましては、能古小中学校における成果や地域の意向を踏まえながら可能性を検討してまいります。
授業の合同実施につきましては、両校の教育指導計画や授業の進度が異なること、移動に時間がかかることなどの課題について考慮する必要があると考えております。
また、近隣の大規模校からの児童の受け入れにつきましては、検討課題の一つであると認識しております。今後も児童の実態や地域の実情に応じて交流活動や連携のあり方を工夫するなど、小規模校の教育環境の充実に努めてまいります。以上です。
◯道路下水道局長(三角正文) 自動車専用道路の利便性向上についてお答えいたします。
福岡前原道路へのETCレーンの増設についてでございますが、福岡前原道路の料金所であります福岡西料金所と前原料金所には、現在、ETCレーンが上下線に1レーンずつ設置されておりますが、福岡県道路公社から、交通の円滑化を図るため平成30年度に各料金所でETCレーンが上下線に2レーンずつとなるよう増設を行う予定であると聞いております。以上でございます。
◯住宅都市局長(光山裕朗) 自動車専用道路の利便性向上の御質問に関し、福岡都市高速道路にハーフランプが多い理由などについてお答えいたします。
福岡都市高速道路につきましては、都心部と郊外部を結ぶ放射状の道路ネットワーク形成を目的に、昭和46年に都市計画決定し、現在の天神北以外のランプにつきましては、主に都心部に向かう交通需要に対応するため、都心部方面へ向かう入り口と都心方面からの出口のみとなるハーフランプ形式といたしておりました。その後、ネットワークの拡充を目的として、福岡都市高速道路と西九州自動車道との接続、九州自動車道の太宰府及び福岡インターチェンジへの延伸、さらには都市高速5号線の整備による環状化を行っております。その際、広域交通や利便性向上の観点から、既存の百道や半道橋、貝塚ランプには郊外向きの出入り口を新たに整備するとともに、西月隈から福重に至る都市高速5号線の区間につきましては、双方向の出入り口となるフルランプ形式を整備いたしております。
このように、自動車専用道路の機能拡充につきましては、これまでも都市の発展や交通状況の変化に対応してきたところでございますが、議員御指摘のフルランプ化につきましては、道路ネットワークの機能向上に向け、将来の交通動向を見きわめつつ、事業採算性などを含め、関係機関と協議しながら総合的に検討していくことが必要であると考えております。以上でございます。
◯経済観光文化局長(高島 収) 公共施設の配置のあり方についての御質問にお答えいたします。
音楽・演劇練習場につきましては、音楽、演劇等の活動の場を提供することにより、市民の文化交流を促進し、もって市民文化及び地域コミュニティ活動の振興に寄与することを目的に設置しております。設置の状況につきましては、公共交通などの利便性の高い都心部などを中心に、施設の改修や新設の機会を捉え、博多区、南区、東区の千代、祇園、大橋、千早に4カ所設置しております。今後の展開につきましては、音楽・演劇練習場のほか、市民センターの音楽室などの稼働状況とともに、市民の需要を十分に踏まえ、既存施設の有効活用を図るなど、全市的な観点から検討してまいります。以上でございます。
◯港湾空港局長(中村貴久) 博多港の戦略的な取り組みについてお答えいたします。
近年の物流機能や人流機能の大幅な拡大に加え、都市的機能の拡大など、多様化する港へのニーズに対応していくためには、福岡市全体の都市戦略、これと一体的に取り組む必要があると考えております。このためには、まずは新たな空間を確保しながら、分散している港機能を集約し、機能の再編を行うなど、より効率的な利用を促進する必要があります。さらには、笠議員御指摘のとおり、拡大する機能を支える交通ネットワークの強化も必要であると考えております。博多港の成長をさらに加速させ、選ばれる港として飛躍させていくためには、より戦略的な取り組みを推進する必要があると考えており、国の理解を十分いただき、予算の確保を図りながら検討を進めてまいります。以上でございます。
◯47番(笠 康雄) 3問目に入らせていただきます。
まず、冒頭に福岡前原道路のETCをもう1レーン増設して2つ体制にするという答弁がありましたが、30年度というふうにおっしゃいました。大変ありがたいことでございます。ただ、できる限り30年度の早期の開通をぜひ待っておりますので、よろしく県のほうへお伝え願いたいというふうに思います。
ではまず、西部地域における教育環境の充実についてですが、北崎小学校や今津小学校についてはさまざまな取り組みを推進していただき、子どもたちが充実した学校生活を送れるように努めていただきたいと思います。
一方で、先ほど近隣の大規模校からの児童の受け入れを試みてはどうかと申しましたが、その近隣の大規模校で特に心配なのは西都小学校です。児童数の増加に対応するため、昨年4月に開校したばかりですが、新聞報道によると、早くも教室不足が見込まれており、さらに、その西都小を含む地域で新たなまちづくりが幾つも計画されています。このまま児童がふえ続けると学校はどうなるのでしょうか。そのような心配の声を払拭するためにも、早期に解決策の検討に着手する必要があると考えます。
そこで、この質問の最後に、西都小学校の教室不足への対応について、教育長の決意をお伺いします。
次に、自動車専用道路の利便性向上についてです。
福岡市は2035年まで人口の増加が予測されています。今後もさまざまなまちづくりが進められていくと思いますが、人や物の動きをより高次に支えていくためにも自動車専用道路の果たす役割は非常に重要だと考えます。そういう意味では、今後も時代のニーズに合わせ、既存の自動車専用道路をしっかりと機能強化していく必要があります。まずは福岡前原道路の渋滞解消に向けて、ETCレーンの増設については、平成30年度の九州大学移転完了を見据え、できる限り早期に実現していただくよう、福岡市からも強く福岡県道路公社に伝えていただきたいと思います。また、先ほどの答弁にもありましたが、福岡都市高速道路は、計画当初からその時々の背景を踏まえた整備が行われ、福岡市の発展に大いに貢献してきました。しかし、取り巻く社会情勢や環境の変化に応じて、その役割や機能を見直していくことも必要ではないでしょうか。
今後の福岡市の発展のためにも、より快適な市民生活のためにも、交通の効率化や利便性の向上は必要不可欠であり、ハーフランプのフルランプ化や渋滞対策に取り組み、未来へ継承される交通体系の構築を目指していただくよう要望しておきます。
次に、公共施設の配置のあり方についてです。
これまで箱物施設について質問してきましたが、野球場やテニスコートなどを備えたスポーツができる公園についても、地域間のバランスが考慮されているとは思えない状況があります。例えば、早良区ですが、早良区は南北に長い区です。ソフトボールやサッカーができる公園は百道中央公園となりますが、ここは早良区北部の百道浜に立地し、南部地域からは随分遠い場所です。そして、早良南部地域には、現在、スポーツができる公園は設置されていません。早良区の住民が野球場などの運動施設を利用する場合、ほかの区にある公園や大学のグラウンドを利用させてもらわざるを得ない状況になっています。野球場などの運動施設がある公園についても、全市的に市民がひとしく利用できるよう配置するべきではないかと考えています。
そこで、この質問の最後に、運動施設を有する公園について、その役割と設置の状況及び今後の展開についてお尋ねします。
次に、博多港の戦略的取り組みについてですが、先ほどの答弁にもありましたように、さまざまな都市戦略上の課題に対し、新たな空間を確保し、港湾機能の再編を進めるなど、今から将来を見据えた戦略的な取り組みを進めていただきたいと思います。
さて、戦略的な取り組みを進めていく上では推進体制をどうするかも重要な課題であります。今後、老朽化した施設の大量更新や時代の要請に対応するための新たな設備投資が集中的に発生することも見込まれます。近年ではクルーズ需要の急増といった人流機能拡大の波が急激に押し寄せています。これまで福岡市では港の基盤整備については、博多港開発株式会社が福岡市の埋立地の約52%、780ヘクタールを整備するなど、民間の資金を活用しながら着実に推進してまいりました。また、物流においては、コンテナ化の進展とともに、物流機能が拡大してきた中で、博多港ふ頭株式会社を設立し、民間の活力を生かした効率的な港湾運営を実現してまいりました。我が会派は、民でできることは民でを政策の柱として掲げ、不要な外郭団体は廃止すべきと主張していますが、必要な外郭団体についてはしっかり活用すべきと考えます。今後、多様化し、拡大する要請に対応していくためには外部資源を最大限に活用していくことも必要であり、こうした推進体制の強化こそが博多港の持続的な成長に向けた礎となるのではないかと考えます。
最後に、博多港をさらに発展させていくための高島市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わらせていただきます。
◯教育長(星子明夫) 西部地域における教育環境の充実についてお答えします。
西都小学校につきましては、今年度25学級で、来年度は30学級を見込んでおります。多目的教室を含め、余裕教室が5教室あることから教室不足は生じませんが、今後、児童数は増加する見込みです。多くの自治体で人口減少が進み、まちの活力が失われていく中、西部地域を初め、福岡市では今なお多くの子どもたちが生まれ育っており、九大学研都市のまちづくりの成功は大変喜ばしいことだと思っております。福岡市の未来を担う子どもたちの教育環境につきましては、教育委員会が責任を持って提供していくものと考えており、西都小学校につきましても、将来を見据えた対応をしっかりと検討し、大切な子どもたちのよりよい教育環境を整えてまいります。以上です。
◯住宅都市局長(光山裕朗) 公共施設の配置のあり方の御質問にお答えいたします。
運動施設を有する公園につきましては、市民の多様なスポーツニーズに応えるとともに、レクリエーション活動や休息の場など、幅広い役割を果たせるよう、野球場や球技場、広場などを配置し、現在、東平尾公園や今津運動公園など、市内に22の公園を整備いたしております。今後の展開でございますが、運動施設を有する公園の配置において地域間のバランスは重要と考えておりますので、議員御指摘の状況も踏まえ、市民ニーズや全市的な適正配置の観点から検討してまいります。以上でございます。
◯市長(高島宗一郎) 博多港は、福岡市のみならず、九州全体の経済活動や生活を支えており、発展する福岡市とアジアの活力を取り込みながら、その重要性はますます高まっています。笠議員御指摘のとおり、物流、人流ともに非常に好調な今だからこそ、将来を見据え、港の供給力の向上など、さまざまな課題に対し戦略的に取り組み、博多港を新たなステージへと飛躍させてまいります。そのためにも、国の理解を得ながら、国費、予算を確保していく必要があり、先月、博多港の機能強化についても、国に強く申し入れを行ったところであります。今後、博多港をさらに発展させ、福岡・九州、ひいては我が国の成長を牽引できるよう、活力と存在感に満ちた日本の対アジア拠点港を目指した戦略的取り組みを着実に進めてまいります。以上です。
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